CONCEPT
所有されている土地を最大限に利用し、1、2階に各3室、3階に2室、計8室の共同住宅で全住戸が南向きになるように設計したプラン。賃貸経営は他との差別化となる付加価値が重要となる。築年数が経過してもその不動産価値を落とさない建物には、年月に左右されないデザイン性が不可欠。与えられた条件の中で高いデザイン性をいかに盛り込むかが、課題となった。外観はファサード部分に曲線を取り入れて優雅な広がりを与え、重厚な素材中心の外観に柔らかな雰囲気を与えるデザインに。前面道路が日当たりの良い南側となるため、共有の階段は奥の北側に設け、敷地の南北を結ぶアプローチを敢えて仄暗く演出。そこに、LED照明を使用した光のゲートを設置して、このマンションに訪れた誰もが目にする共有スペースに付加価値を与えた。オートロックが解除され、開かれた扉の先に続く美しい光のゲート。幻想的な光景が日常に広がる賃貸住宅となった。