CONCEPT
駅から近く、交通量の多い幹線道路沿いにあるが、一歩裏手に入ると緑豊かで閑静な住宅地となるこの土地の特徴を生かすため、幹線道路側は高さ4mの塀で覆い、緑豊かな住宅地側に開かれた構成とした。建て替えにあたりオーナーから「庭の木々の隙間から差し込む光のきらめきが好きだった。」という言葉を受け、旧宅の主庭の位置はそのまま残し、より広く明るく拡張するかたちで新居の主庭が形成された。その主庭に向かって優雅な円弧を描くリビングを経て、2層吹き抜けのダイニングへとつながる。エントランスの右側は半屋外とした水盤を配置。その正面にレセプションルームがあり、更にその奥にパティオを設けているためレセプションルームは外部に挟まれ、水音をBGMに心地良い風が抜ける。北側の和室は幹線道路に面しているが、高い塀により得た静寂を味わいながら、旧宅の庭石や樹木で設えた和庭園を愛で、最上階に設けたペントハウスは富士山と花火大会を臨む。自宅に居ながら、緑、水、光、風がもたらす四季の移ろいを体感する住まい。