優々たる弧線を描く家

自宅の隣の土地を購入したオーナー。築12年の自宅を取り壊して大きな新築を建てるか、購入した土地にゲスト棟を建てて自宅とつなげるかを迷われていたが、建て替えるなら終の棲家としたいので贅沢な邸宅にとの希望を受けた。3方が道路なので、外観は道路に向かって大きな曲線を描き、向かい側の借景をさまざまな角度から眺められる設計だが、道路からは内が見えないプライバシーが守られた住まい。

キッチン、ダイニング、リビングを直線状に配置し、建物のカーブに沿ったカウンターが空間を繋ぎ、伸びやかさを強調するデザイン。CGは、フォーマルダイニングを描いたもの。モノトーンのインテリアに鏡面仕上げの収納棚やカウンターの艶感が麗しい印象を与える。

フォーマルダイニングの奥にあるリビング。緑道沿いの豊かな緑がインテリアとして溶け込むリビング。特徴的な下がり天井が他にはない個性を生む。完成時とソファの色が異なるが、建築は完成時を再現している。

この住まいは終の棲家として計画されているため、寝室は今後のライフステージの変化に備え、キッチンやバスルームを完備したワンルーム感覚の空間とした。曲線と木材が織り成す安らぎに包まれるインテリアに仕上げた、木のぬくもりを味わう。