2025.11.10

高級注文住宅

Earnest architects

高級住宅の魅力は、デザインの美しさだけでなく、その空間にふさわしい「設備の質」にも表れます。さまざまな設備で得られる“体験”が、住まいの快適性と満足度に左右します。
本記事では、高級住宅で採用されることの多い人気の設備や空間演出のポイントを詳しくご紹介。アーネストアーキテクツが手がけた実例を交えながら、理想の邸宅づくりのヒントをお届けします。

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高級住宅で採り入れたい設備や空間15選

高級住宅の設備は、利便性や快適さを超えて「住まう人の価値観」を映し出す存在です。
例えば、心身を整えるサウナやプール、趣味を極めるシアタールームやゴルフルームなど──ライフスタイルに寄り添った設備が、日常に豊かな体験をもたらします。
大切なのは、「人気だから」「良さそうだから」という理由ではなく、自分たちの暮らしに合った設備を選ぶこと。そうでなければ、せっかくの空間が使われないままになってしまうかもしれません。
ここからは、高級住宅にふさわしい15の設備と空間を、その魅力・導入のポイント・注意点とともにご紹介します。

1. フルオーダーキッチン

フルオーダーキッチンは、高級住宅における象徴的な設備のひとつです。
天然石や無垢材といった素材、高さや幅などのレイアウト、収納の形状、照明まで、すべてを自由に設計できるため、使う人のライフスタイルや美意識を反映した唯一無二の空間を実現します。意匠性と機能性を両立させることで、料理をする時間そのものが上質な体験へと変わります。
一方で、自由度が高い分、コストや施工期間、メンテナンス性には配慮が必要です。建築計画の初期段階から設計者と綿密に打ち合わせを重ねることで、理想のキッチンを美しく、長く愛せる空間として完成させることができます。

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2. 大開口窓

大開口窓は、室内と屋外をゆるやかにつなぎ、空間の広がりと開放感を生み出す、高級住宅ならではの設計要素です。壁一面をガラスで構成することで、自然光を豊かに採り入れ、四季の移ろいや庭の景色をインテリアの一部として楽しめます。
断熱性・遮音性に優れたオーダーメイドの高性能サッシを採用することで、快適性とデザイン性を兼ね備えた空間を実現できます。
ただし、大開口は外気の影響を受けやすく、「建築デザインの見せ場」でありながら、環境性能の弱点にもなりやすい要素です。快適に活かすためには、断熱・遮熱・気密性能の確保に加え、空調制御を含めた総合的な計画が重要です。

3. 全館空調

全館空調は、住宅全体の空気を循環させ、各部屋を一定の温度に保つシステムです。室温調整に加えて換気も同時に行えるタイプが多く、常に清浄な空気環境を維持できます。

冬のヒートショックや夏の熱中症といった健康リスクの軽減にも有効で、家中どこにいても快適に過ごせます。
一方で、初期コストや修繕費が高額になりやすく、故障時には全室の空調が停止するリスクもあります。季節の良い時に窓を開けて風を感じたい方や、家族で好みの温度が異なる場合は、個別空調の方が適していることもあります。導入時はメリット・デメリットを十分に理解することが重要です。

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4. 造作風呂(オーダーメイドバス)

造作風呂は、高級住宅におけるバスルームの設計自由度を最大化できる設備です。浴槽の形状やサイズ、壁・床・天井の素材、照明や窓の配置まで、空間に合わせて自由に設計できるため、住まう人のライフスタイルや美意識を反映した唯一無二の癒し空間を実現できます。
高級旅館のような岩風呂やヒノキ風呂、ホテルスイートルームのラウンドバスタブなど、天然石やタイル、木材などの素材選びによって、多彩な演出が可能です。近年はシステムバスでも高い自由度を持つ製品が登場しています。オーダーならではの施工期間やコスト、メンテナンス性を踏まえ、住まいに造作風呂を取り入れるべきかを設計士と相談しながら進めるのがおすすめです。

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5. サウナ

サウナは、高級住宅で近年人気が高まっている設備のひとつです。自宅で手軽にサウナ体験ができるため、健康維持やリラクゼーション、心身のリフレッシュに役立ちます。ロウリュウが楽しめるフィンランド式や、高湿でやさしく温まるスチームサウナなど、好みに合わせた温度や湿度設定が可能で、住まう人の好みに応じた最適な空間を作れます。
しかしサウナは他の居室に転用しづらく、初期費用やランニングコストもかかるため、一時的なブームに流されず、生活に定着するかどうかを見極めることが、後悔のない住まいづくりのポイントとなります。

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6. プール

プールは、高級住宅における贅沢な設備のひとつで、屋外・室内の設置スタイルによって異なる魅力があります。また災害時には生活用水としても活用できるなど、プールは実用的な側面も備えています。

屋外プール
開放感と景観を楽しめることが魅力で、庭やテラスと一体化させることでリゾート感のある空間を演出できます。また、近年の温暖化で使用できる季節も長く、冬でも水辺の景観として安らぎを与えてくれます。
室内プール
天候や季節に左右されず年間を通して利用可能なため使用頻度も高く、プライバシーが守られた環境を確保できます。家族全員が快適に泳げる環境が整います。

いずれも初期費用や維持管理費、清掃や水質管理の手間がかかる点は注意が必要です。設置場所や利用頻度、ランニングコストなどを十分に検討したうえで計画することをおすすめします。

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7. シアタールーム

シアタールームは、高級住宅におけるエンターテインメント空間の代表格です。大画面スクリーンと高品質な音響設備を備え、遮音・防振・遮光性能を高めることで、外部環境に左右されない没入感を実現します。
映画だけでなく、音楽やカラオケ、ゲームなど多目的に楽しめるため、家族や友人と過ごすパーティールームとしての活用も可能です。夫婦や個人でゆったりと過ごすのか、複数人で盛り上がるのか、目的に応じて照明や座席レイアウトを設計することで、満足度の高い空間に仕上がります。
また、高級住宅ではバーカウンターを併設するケースも多く、日常の中に上質な非日常を取り入れる“心を満たす空間づくり”として人気を集めています。

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8. ホームジム

ホームジムは、近年の健康志向の高まりを背景に、高級住宅で採用されることが増えている設備です。移動の手間がなく、プライバシーを保ちながらトレーニングに集中できる点が大きな魅力です。
設計面では、機器の重量に耐える構造補強や、防音・防振対策が不可欠です。また、開放感を重視する場合は大開口窓やミラーを効果的に配置し、自然光と視覚的な広がりを取り入れると、モチベーションを高める空間に仕上がります。
さらに、空調・換気計画や床材の選定も快適性を左右する要素。汗や湿気への配慮を行い、トレーニング後のストレッチやシャワールームと一体的に設計することで、上質なウェルネス空間が生まれます。

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9. ゴルフルーム

ゴルフルームは、天候や時間に左右されず練習を楽しめる、アクティブなライフスタイルを支える設備です。近年は高精度のシミュレーションゴルフ機器を導入し、自宅でコースさながらの臨場感を体験できる空間が人気を集めています。
設計においては、天井高・スイングスペースの確保、防音・防振対策が重要です。打球音や振動を抑える構造とし、隣接空間への影響を最小限に抑える計画が求められます。
また、バーコーナーやラウンジスペースを併設すれば、ゲストを招いて楽しむ社交の場としても機能。高級住宅ならではの“趣味を建築で表現する”空間として、ゴルフルームは大人の遊び心を満たす特別な存在です。

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10. 階段(スケルトン・らせん)

高級住宅の階段は、単なる動線ではなく、空間を象徴するデザイン要素として存在します。
段板と骨組みを極限までそぎ落としたスケルトン階段は、視線を遮らず、空間に抜け感と軽やかさをもたらします。ガラスやスチール、無垢材など、素材選びによってモダンにもクラシカルにも印象を変えられる点が魅力です。
一方、らせん階段は構造そのものがアートのような存在感を放ち、吹き抜けやエントランスを印象的に演出します。限られたスペースを有効活用できる反面、踏板寸法や傾斜角度には繊細な設計精度が求められます。
高級住宅では階段を「造形美」として捉え、住まいの象徴として昇華させることが理想です。

11. 暖炉

暖炉は、炎のゆらめきとともに空間に安らぎをもたらす、高級住宅ならではの象徴的な設備です。暖炉を取り入れることで、住まいに静かなぬくもりと心の豊かさを添えることができ、家族やゲストが自然と集まる癒しの中心として機能します。
主な暖炉は下記にの3つです。

     薪暖炉 ガス暖炉 エタノール暖炉
特徴 本物の炎・薪の香り・音を五感で楽しむ本格派 スイッチ操作で手軽に点火・消火できる利便型 煙突不要で手軽に導入できるデザイン暖炉
導入条件 煙突・耐火構造・薪保管スペースが必要 都市ガスまたはLPガス設備と排気経路が必要 設置工事ほぼ不要・可動式も選択可能
メンテナンス 薪の補充・灰掃除・煙突掃除などが必要 年1回程度の点検で維持可能 燃料補充と簡易清掃のみ
暖房能力 高い(空間全体を暖める) 中程度(輻射+温風) 装飾的要素が中心

暖炉を設置する際は、安全性と快適性を両立させることが大切です。また、炎を美しく見せるために、壁や炉台の素材、照明の配置、家具との距離感まで計画することで、視覚的にも心地よい温もりのある空間が生まれます。安全性とデザインを両立させた設計が、日常に上質な非日常をもたらします。

12. ワインセラー

ワインセラーは、ワインの品質を適切な状態で保管するための専用設備です。温度や湿度を一定に保つことで、ワインが持つ芳醇な香りや深い味わいを長く楽しめます
ビルトインタイプやガラス扉の小型セラーに加え、部屋全体をワインセラーとして設計するウォークインタイプも人気です。温度・湿度・照明を最適化し、換気や断熱性能を考慮することで、ワインの品質を守りながら、居室との調和を保てます。美しいボトル陳列や温度管理が、日常にラグジュアリーな体験を添える空間を演出します。

13. WIC・衣装部屋

WIC(ウォークインクローゼット)は、衣類や小物を美しく収納しながら、日常の動線や使い勝手を高める高級住宅の必須設備です。近年ではデザイン性と機能美を両立させた造作家具や収納ユニットを取り入れることで、収納空間を美しく見せるWICの人気が高まっています
照明や素材、棚や引き出しの高さを工夫することで、衣類の色や質感を美しく際立たせ、朝の身支度や収納作業を快適かつ楽しい体験に変えられます。家の中のラグジュアリーな日常を支える、洗練された空間です。

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14.ビルトインガレージ

ビルトインガレージは、愛車を安全に保管するだけでなく、住み手の安全も担保できる設備です。
車好きのオーナーの場合は、複数台の車を収容できる広さが求められるほか、ショールームのように車をディスプレイしたり、室内から眺められるレイアウトも人気です。床材や照明、ガラス仕切りを工夫することで、車の存在感を引き立てつつ、インテリアの一部として楽しめます。
安全性・動線・換気・照明を総合的に計画することで、日常にラグジュアリー感を添える空間を実現できます。

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15. 庭・テラス・中庭

庭やテラスは、屋内と屋外をつなぐ中間領域として、暮らしに自然の潤いと開放感をもたらす空間です。和の趣を好む方は日本庭園風に、ナチュラルな雰囲気を望む方はウッドデッキや石材を組み合わせたデザインにするのも一案です。また庭やテラスを設けると、豊かな自然を感じながら朝食を楽しむ、星空を眺めながら家族や友人と語らうといったこともでき、さまざまな思い出を紡げます。中庭は家の中心に自然を導入できる空間として、高級住宅で多く採用されています。光や風を効率的に取り込み、住まい全体を心地良い空間に導きます。
特に近年は、リビングの延長として設計された「アウトドアリビング」仕様が人気で、ダイニングセットやソファを設置して、食事やくつろぎを屋外で楽しむスタイルも広がっています。

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アーネストアーキテクツが手掛けた高級住宅の施工事例

アーネストアーキテクツは、お客様の理想の住まいを形にする建築設計事務所です。ここからは、アーネストアーキテクツが手掛けた高級住宅の中から、上質な設備や空間設計が光る5つの施工事例をご紹介します。

青のグラデーションを臨む

海を望む絶好のロケーションに建てられた邸宅です。開口部は深い庇があるテラスの奥に配置され、暴風の際はシャッターを閉じることもできます。テラスでは庇を広く設けており、雨の日でも屋外の景色を楽しめます。
またLDKの床の延長線上にはプールの水景が広がり、さらにその先に美しいエメラルドブルーの海がつながる圧巻の景色が特徴です。

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幼き日の憧れを日々の住まいに

幼い頃に抱いた「理想の家」を、大人の感性で実現した邸宅です。地下2階から地上2階の4フロアごとにテーマを決め、地下2階のシアタールームや地下1階のプールでは海や川を、1階のテラスでは大地を、2階や屋上では森や空を表現しています。4フロアをつなぐLEDライトを組み込んだ階段室の壁は7色に変わり、フロアごとのテーマに沿う色彩を演出。遊び心を残しながらも、素材選びや照明デザインに上質さをプラスしました。家族の記憶を紡ぎながら、日々の暮らしに豊かさと夢を添える住まいです。

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「セキュリティが守られた大きな窓のある開放的な家」をテーマに設計された邸宅です。住まいの外周の壁を高く設計した上で、その壁と居住空間の間に中庭を設けました。大開口の窓を設けながらもプライバシーが守られた、光に満ちた空間が実現しました。
1階にはガレージと、ガレージに停車した愛車を臨むホビールーム・ゲストルームが設けられています。車好きのオーナーの友人が集う場合も全てが1階で完結する間取りのため、ゲストが遊びに来ても家族は気兼ねなく過ごせるように配慮した設計が特徴的です。

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内包する家

都市型ホテルで暮らすように、食事や遊びを楽しむためのさまざまな要素を内包した邸宅です。プールやボルダリングを備えたアクティビティを楽しめるフロアや、和テイストのフロア、バースペースやゴルフシミュレーションを備えたプレイルームなど、エリアごとにテーマを設けています。仕切りにはガラスを多用し、異なるエリアにいても家族の気配を感じられる空間構成が魅力です。

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芙蓉峰(フヨウホウ)に寄り添う瑞雲

雄大な富士山(芙蓉峰)を望む立地に寄り添うように建てられた邸宅です。ほぼ全ての生活スペースを2階に設け、1階の玄関からは愛車を眺められるガレージと隣接させた設計に。大開口からは富士山を眺められ、ベッドルームやリビング、バスルームと、どの空間からもその美しい眺望を堪能できます。アプローチの水盤からは、水面に映る逆さ富士を楽しめる余韻も楽しめるセカンドハウスです。

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洗練された設備で理想の住宅を実現しよう

高級住宅の魅力は、見た目の美しさだけではありません。暮らしを豊かに彩る多彩な設備こそが、住まいの価値を高める要素となります。全館空調による快適な温度管理や造作風呂・サウナでの癒し、プールや庭の開放感など、理想の住まいには機能性と感性の調和が欠かせません。設備の一つひとつにこだわることで、日常の中に上質な「体験」が生まれます。

建築設計事務所のアーネストアーキテクツでは、豊富な設計実績と創造的な発想で、お客様の理想をご提案します。快適さと美しさを兼ね備えた高級住宅をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。カタログのご請求や建築のご相談、ショールームのご見学も随時承っております。

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