CONCEPT
「生」への賛歌が感じられるアール・デコのアートを住まいに展示することを想定して設計された住まいは、アートを飾ることで空間が活き、そして、飾るアートを変えることで住まいの印象を大きく変えることのできる、ミュージアムのような空間を目指した。地下1階地上3階建ての鉄筋コンクリート造で中庭が煙突のように伸び、各階をつなぐ。コンクリート、大理石、ガラスの無機質な素材を使い、壁や天井はアートが引き立つ白で統一。小さな階段、カーブや面取り、スリットなどを使って視点や角度が変わることで効果的な変化を生み出し、住まいを移動することで、次々に新しいシーンが目の前に広がる空間構成とした。「日々の暮らしの中で、アートから触発される機会を常に得られることが、この住まいの一番すばらしい点かもしれない。」とオーナーは語る。