昂然と坂の上に佇む

坂の上に林立する重厚な石壁が、坂を上るにつれその存在感を際立たせ、自然石の持つ圧倒的な力強さと造形美が相まって、見る人を引き付ける。オーナーが希望したのは、都市部にありながら自然環境を取り入れ、リゾートの要素を備えた「アーバンリゾート」。都市でも住まいに取り込むことができる光や風に水と緑を加え、仕上げ材には天然石を用いて都会ならではのラグジュアリーさをプラスした。

オーナー宅のLDKは、仕上げ材の選択で印象が大きく異なり、当初はベージュやブラウンを基調とした素材の持つ重厚感を生かしたデザインだった。しかし、徐々に都会的なスタイリッシュさを求めてブラッシュアップされ、完成時のスタイルに変化していく。

最終的に決まったのは、石の重厚感や硬質感を生かしたモダンなインテリア。また、光彩のあるタイルを使用し、ラグジュアリーさもプラスした洗練された印象に仕上げている。

ダークブラウンの木目タイルを使用したインテリアに、バスコートに植えられた和風の濃い緑が映えるバスルーム。洗面室ともつながりを持たせたホテルライクな仕様のため、湯上りのスキンケアタイムもホテルで過ごすような贅沢なひと時を味わえるデザインに。CGでは和風の植栽となっているが、完成時は南洋風のリゾート感のあるグリーンに変更され、この住まいのコンセプトである「アーバンリゾート」を具現した。