街並みに浮かびあがる白い家

エントランスホールのCG。建物のコアとなる空間で、楕円の中心部に螺旋階段を配置し、家族各々のスペースを四方に振り分けた。エントランスホールから階段室につながるこの空間は左右に中庭を設けて、縦長の形状でも南側からの採光を可能にしている。奥の部屋にも光を届けるよう配慮した設計となった。各スペースは中心となる楕円のホールでつながり、左右の中庭によって家族は均等に光を感じることができる。

LDKのCGは暖炉や長いカウンターのあるキッチンなど基本的な要素は完成時と変わらないが、このCGから変更されたのは、間接照明の形状。CGでは建具の上部にライン状に間接照明を走らせているが、完成時は円形の折り上げ天井に間接照明を組み込んでいる。こうすることで、空間により広がりが感じられ、曲線のラインに柔らかさをプラスした。

当初はシアタールームを兼ねた洋室を想定していましたが、完成時はお手持ちの大きな絵画が飾られ、当初の雰囲気とは異なるイメージにブラッシュアップを重ねた空間。床材もタイルからフローリングに変更されたが、床面を低くして天井高を高くした基本構成はそのまま採用された。