2022.9.16

新型コロナウイルスで浸透?!『バーチャル空間』

数年前からバーチャル住宅展示場やVR内覧会などを耳にするようになっていましたが、この『バーチャル空間』が浸透しつつある理由に新型コロナウイルスの感染が拡大が挙げられます。
これまで、イベントや観光はリアル空間(オフライン)で行うのが当たり前の文化でした。しかし、新型コロナウイルスの流行によってリアルの場での交流や移動が困難になってしまいました。そこで、注目を浴びるようになったのが『バーチャル空間』です。
新型コロナウイルスの感染拡大で大打撃を受けた観光業も、以前は見られなかった「オンライン観光」が注目されるようになりました。「オンライン観光」とは、国内外の観光地と在宅の参加者とを結び、ライブ映像や動画で現地の様子を見せながら実際の旅行のようにガイドすることなどを指します。また、Googleストリートビューで活用した方も多くいらっしゃると思いますが、有名な観光地などでは、街全体や建物の様子を3Dデータ化した『バーチャル空間』を、オンライン上で自由に探索できるような取り組みを行っています。



展示場やショールームでも活用される『バーチャル空間』

もちろん、新型コロナウイルスの影響は建築業界にも及んでいます。
展示場やショールームは開かれた空間で自由に見学を行えることが一般的でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、その多くが「予約制」となりました。入場を規制することで安心してゆったりと見学できる反面、中々予約が取れなかったり、思い立った時に見学ができないというデメリットもあります。そのデメリットを少しでも解消しようと取り入れられたのが『バーチャル空間』です。
特殊な3Dカメラで展示場やショールームなど実際の建物を撮影し、デジタル化することで、まるでその場にいるかのような感覚で自由に空間内を見て回ることができる疑似空間が『バーチャル空間』として生成され、オンライン上で多くの方が体感できるツールとして活用されています。

バーチャル空間の例:Minotti AOYAMA(ショールーム)

出典:Minotti Japan サイト
https://minotti.jp



当社の作品は、年間で設計が行える棟数にも上限があり、お引渡し間際の物件見学が行える期間も短いため、実際の作品をご覧いただける機会が非常に限られています。この『バーチャル空間』なら、リアルに近い形でお届けできるのではないかと思い、この度オーナーのご協力をいただいて、当社が設計施工を行った作品を3Dカメラで撮影させていただきました。
率直に申しますと、実際の建物よりやや空間が小さく感じるように思いますが、従来の写真ではわからない空間構成や高精度3D撮影により質感も細部までリアルに表現されていると思います。また、空間内に“ピン”を立てることで該当箇所の概要を記載することができます。これにより、設計意図やコーディネートされている家具や照明について詳しくご説明ができ、より深くご理解いただける仕様となっております。
ぜひ、新たに導入致しました『バーチャル空間』をご覧いただき、少しでもリアルに近い形で当社の作品を体感いただけたら幸いです。

当社の作品で行ったバーチャル空間

素材の趣を堪能する│バーチャル空間
https://earnest-arch.jp/feature/movie/m_78