CONCEPT
現居の上に位置するご両親が暮らしていた平屋を建て替えて、現居はご子息に譲りたいと計画された。広い敷地だが段差が多くレベル測量を行うことから始め、敷地に生える樹齢250年の霧島ツツジや紅葉などを残したいと希望されたため、庭の造成から計画を行った。共働きのご夫婦が暮らしやすいように、生活に必要な空間を2階に集約して平屋のようなのびやかな動線を叶え、階段を中心に建物を南北で分けて北側はパブリックスペース、南側をプライベートスペースとし、1階は休日に楽しむ趣味の空間を配置した。2階の東側に開口を設けたリビングは海の見える眺望を生かしてL字に開口をとり、眼下の建物を見せないことで浮遊感を味わう。一方、西側に開口を取ったダイニングキッチンは山に面し、豊かな緑を臨む海と山の景色を堪能できる贅沢な眺望を叶えた。また、車のショールームのようにライトアップされたガレージと石畳の車寄せがガレージハウスとしても活用できる、非日常的な空間を日常で楽しむ住まい。