CONCEPT
賃貸併用住宅を二世帯住宅に建て替えた住まい。地下1階地上2階の1階を親世帯、2階を子世帯とし、地下1階はドライエリアに離れを設け、地下とは思えない和空間とした。紅しだれ紅葉をポイントに遠近感を与え、和空間の入り口は「ニジリ口」とし、続く露地を抜けて開けることで明るさや開放感を際立たせた。黒い御影石の外観が凛とした趣と漂わせ、内装にも同じ御影石を使うことで統一感を持たせた。親世帯は西洋が憧れた東洋のインテリア「シノワズリ」を取り入れ、庭の和庭園とマッチさせたオリエンタルなムードが漂い、18世紀につくられたステンドグラスが重厚な趣を醸し出す。対して子世帯は白を基調としたモダンなインテリア。南側に面したリビングからは庭の木々と公園を借景でき、大開口からの臨む景色は緑に包まれた。自然豊かな緑を多く取り込んだ住まいは四季の移ろいを感じさせ、ライフスタイルの違う二世帯住宅をつなぐ。自宅に帰れば心地良い緑が出迎え、優しく包み込み、そして何気ない日常をドラマチックに彩る。