CONCEPT
緑豊かな高台にある三角形の土地を生かした大胆なフォルムが特徴。三角形の短辺にあたる北西、南西側は道路を挟んで近隣の住宅に面しており、人通りも多い。一方、長辺にあたる東側はこの土地を境に傾斜していたため、大理石を用いた曲線の壁で道路面の2方向を閉じ、残りの一方向をガラスの壁で開くことで、開放感を強調した。そうすることで、メリハリのある伸びやかな空間を叶え、重厚な曲線の壁と軽やかなガラスの壁の美しい対比を味わえる。室内に使用した大理石は、白い大理石によくある黒の流れ模様が入った「ビアンコカララ」だとスタイリッシュになりすぎてしまい、目指している雰囲気とは合わなかったため、白にブラウンの模様が入るカナダ産の大理石「インペリアルダンビー」を採用。外壁に使用した石ともマッチし、温かみのある絶妙な色彩に仕上がった。三角形の土地が持つ魅力を最大限に生かした住まいは、夜になるとライトアップされた外壁の曲線美が個人宅とは思えない、アーティスティックな雰囲気を演出する。