CONCEPT
「工場らしくないクリーンなイメージの透明感がある建物」を希望されたオーナー。地上5階の本社と工場を併設した社屋は交通量の多い道路に面した縦長の土地。その前方にガラスで覆われた縦長の箱がオフィス棟と、横長の箱が工場棟からなる2つの箱を組み合わせた外観。透明感のあるクリーンなイメージにピッタリのガラスを多用した建物とした。工場棟は動線部分の廊下や階段を建物の側面に配置して工場は白い仕切り壁の内側に配置することで、工場の内部は見せずに開放感のある空間を叶えた。外壁にガラスを用いることで得た開放感は内部だけではなく、外部にも開かれる。閉ざされた箱は周囲に与える影響も大きいことから、近隣からも歓迎される景観を目指した。夜になると建物が発光しているかのように美しく輝く。外灯がなく人けも少ない工場側の道路にも、工場が発光する光が届き、安心して通ることができるようになったと喜ばれた。周囲の環境に配慮し、そこに働く人の意欲やモチベーションを高める建築で、これからの工場の有り方を提案している。