CONCEPT
ご自宅を設計させて頂いたオーナーからクリニックの建て替えの相談をいただいた。オーナーのご息女も医師をされ、世代交代を前提にした計画。ご息女のパートナーも医師だが専門が異なり、2つの医療機関がひとつの建物に入るため、それぞれの独立性が求められました。また、診療や会計などの「待ち時間が苦にならないクリニック」との強いご希望があり、プライバシーが守られた中庭をL字に囲むように、エントランスから左奥が耳鼻咽喉科、待合室を介して右側に泌尿器科をレイアウトし、各科目は直進方向に配置することでクリニックの独立性を高めています。それぞれのクリニックのゾーニングはしっかりと行いつつ、受付で直角に交わることで待合室は共有で使用できる設計に。また、待合室に隣接したパティオの水盤が水辺の安らぎを与え、水面に反射する光や小鳥の水浴びなど心和む光景を楽しめるよう工夫。パティオを介してたっぷりと陽光を取り込み、明るく開放的なクリニックは患者様の不安を和らげる心地良い空間であるように。