優しい光が満ちる家

公園に面した西側以外は、隣家が迫る立地。左官材やレッドシダーと異素材が連なる外観は、凹凸のあるプロポーションと窓の配置を緻密に計画した。「大きな窓とどこかに吹き抜けが欲しい」とお伝えして数社のコンペをしたところ、他社は皆道路沿いが吹き抜けのプランでしたが、アーネストアーキテクツだけ奥が吹き抜けのプランだった。外からは見えず開放感がある絶妙なバランスが気に入り、設計をお願いしたと語るオーナー。CGと完成時は手すりの色が黒からステンレスに変わった程度で、完成時をリアルに再現している。

勾配天井のリビングは吹き抜け越しに寝室が並ぶ3階と一体の大空間で、3階につながる階段があり、逆側の公園側に天井を低くしたダイニングがあるレイアウト。トップライトやスリットから差し込む光に包まれる空間とし、多くの時間は開放的なこのフロアで過ごす。内装は風合いの良いチーク材のフローリングがベースで、木の質感にモノトーンのアイテムを加えたインテリア。

公園の借景を得るダイニングキッチンのCG。
リビングのポイントウォールに使用した黒のタイルを、ダイニングの柱部分の意匠として使用した。ダイニングの大開口は公園に植えられた桜の木を額縁のようにとらえる設計で、緻密に計算されている。

主寝室のCG。
完成時は窓の障子が和紙のシェードに変更されているが、その他の変更はなく、和紙を張ったポイントウォールやクローゼットの仕様などリアルに再現している。落ち着いた和モダンなインテリア。