木造で最大級の開口を持つ家

オーナーから「景観を臨める敷地ではないため建物のまわりを木々で覆い、庭に草花を入れてグリーンに囲まれた家にしたい。」との希望を受けた。ファサードに樹齢70年のオリーブの古木をシンボルツリーとした前庭と中庭の緑をつなげ、アプローチから緑を眺めながらエントランスにいざなうプラン。奥様はエレガントな雰囲気がお好きとのことで、やわらかいアイボリーを基調とした上品なインテリアに。外観にもその気品が漂う。

エントランスはスリット窓から前庭の豊かな緑を室内に伝える。床、階段ともに絨毯仕上げの海外生活が長いオーナーの趣向に合わせたデザイン。エントランスと階段はコレクションの絵画を展示するギャラリーの役割も果たす空間。CGは階段のガラスの手すりがみせる繊細なラインまで忠実に再現された。

鉄骨で補強し、木造では最大級の開口で豊かな庭をとらえるリビングのCG。都心とは思えない緑豊かな庭の景色を第一優先にプランが練られ、CGではソファセットが壁面に合わせてL字に配置されているが、完成時は大開口を正面からとらえる位置に変更された。

庭側から見たリビング。コレクションの絵画や調度品をディスプレイするためにスポットライトや腰高の収納棚の高さを調整し、コレクションを美しくディスプレイする。