ガラスの大空間で星空を楽しむ家

「仕事から解放されたこれからの人生を楽しめる家」を希望されたオーナー。ご夫婦の趣味がゴルフなので、ゴルフルームと明るく開放的なリビングが必須条件だった。その希望に応えるため、建物の南側の地下から3階までを思い切って大きなタペストリーガラス（すりガラス）の壁にし、加えてリビングには大きなトップライトを設けた。建物のファサードにもガラスを取り入れ、オーナーが求める明るい空間を住まい全体で叶えている。完成時は右側に建つ住宅によって南側の大開口を写真で捉えることができないが、CGによって全体のイメージが把握しやすくなっている。

リビングは大きなトップライトを設けた明るい空間を叶えた。この光を下階に届けるため、床の一部をガラスで仕上げている。また、夜はこのガラスの床がライトアップされ、幻想的な空間演出をして活用した。南側の壁一面ガラスの壁に覆われているが、不透明なガラスはプライバシーを守りながら光だけを室内に取り込み、まばゆい光で空間を満たすことがリビングのCGでも伝わる。

LDKは壁の3方向とトップライトによって抜群の採光を得たプラン。ただ、ガラスの面積が大きいと軽い印象を与えてしまうため、壁面の一部には重みのある玄昌石を採用し、ガラスと対比させることによりバランスを図った。全体が明るいことで与える軽い印象を払拭する、重厚感を演出する玄昌石は、外壁だけでなく内装にも使用し、内外のつながりも得ている。

断面図で描かれたCG。現実では見ることのできないカットだが、空間のつながりが分かりやすいため、洗面室と浴室につながりを持たせた、ホテルライクな水回りを計画する際に用いられることが多い。この家の水回りは、ベージュのモザイクタイルを浴槽、シャワーブースの壁面、洗面台の壁面に使い、コーディネートしている。