光輝を放ち白光を取り込む

基本要望の「緑が多く開放的な空間」に都心に建つ住まいらしく、都会的なインテリアをプラスしたプラン。都会の街並みに整然と並ぶ列柱が緑を引き立て、喧騒と隔離。電動の門扉から一歩入ると、緑豊かなアプローチに迎えられエントランスへ誘う。静寂を感じる青々とした緑が豊かな暮らしを形づくる住まいとした。

エントランスの右側はガラスの壁で仕切られた書斎があり、書斎とガレージの仕切りもガラスで仕上げているため、エントランスからガレージに停まる愛車が見渡せる。左手は他の空間にはない波打つ壁面をデザインした。完成時は南国の植物をあしらった壁紙が張られ、モダンの中にオーガニックなエレメントを加えている。

2階にあるLDK。リビング部分が吹き抜けで、ダイニングキッチンは隣接したテラスとフルオープンになる開口部でフラットにつながる。上階は主寝室があり、リビングに面した全面開口からLDKを見下ろせる。リビングからは奥にある主寝室は見えない設計。

天井高5.4ｍのリビング。敢えて北側に大開口をとり、直射日光を避けた優しい光がリビングを満たし、南側にもトップライトとハイサイドライトを設けているため、差し込む光の強弱が楽しめる。開放的な全面開口だが、身長の高さまで外壁に守られているため、プライバシーも確保された。夜はライトアップされたアクセントウォールのクォーツやシャンデリアが瞬き、緻密に設計された照明計画が生きる。

ダイニングキッチンの最終案。
家具やシャンデリアまで完成時をリアルに再現されている。床のタイルは白と黒で提案し、白が採用された。