山陽の穏やかな気候を満喫する

オーナーはプライバシーを守る、光・風・緑・水が感じられる別荘のような雰囲気の家を希望されていた。エントランスは2層吹き抜けの大空間で、階段室を挟んで中庭を配置。階段室のガラスの壁面はウォータースクリーンが施され、水を流すことで目隠しの役割も果たす。CGではウォータースクリーンによる演出が再現され、エントランスでは光と水の演出を楽しめる空間構成とした。

プライバシーを守りながら、別荘のような開放感を演出するため、室内に3か所の中庭を設け、部屋はすべて中庭に向かって開かれた。そのため、開口から見えるのは中庭を透過した我が家だけ。また、来客が多いことから1階は、ホテルのような雰囲気のフォーマル空間とした。インテリアはクラシカルになりすぎないエレガント。その希望に沿ったCGが描かれた。

フォーマルダイニングは正面の開口から壁面を水が伝う滝を眺められる仕様とした。CGはシャンデリアやダイニングセットの細部まで完成時の姿を再現している。

フォーマルダイニングの真上に位置する主寝室。フォーマルダイニング同様、こちらも開口部からダイナミックな滝を臨む。CGでは柄が入ったクロスを想定していたが、プライベート空間はフォーマル空間と対比をつけるため、よりシンプルでモダンな仕上がりを求めて、完成時は無地のクロスが採用された。

和室はプライベートエリアと同じフロアに有るが、動線がかぶらない独立した空間に。和室の開口は全て地窓とし、正面にある地窓の先のテラスに枯山水を設え、和室から眺める仕様に。右側は廊下を挟んで設けた開口から2階に位置することが伺える、不思議な感覚を味わう。