放射状に広がるパノラマの景色

インテリの好みや生活スタイルが異なる二世帯住宅。親世帯は和モダンやソフトモダンなど木のぬくもりを感じるインテリアを好まれ、マンションでの生活が長かったため、平屋を希望された。子世帯はダークカラーやメタルを取り入れたモダンなインテリアを希望。相反する要望に、外観は左側が親世帯で右側が子世帯エリアとし、木の温もりとコンクリと打ち放ちの異なるイメージを融合させたデザイン。

フォーマルリビングは6ｍの吹き抜けのダイナミックな空間に加え、開口部が曲線を描くため、リビングから見える庭がさらに広く感じる。子世帯はダークカラーやメタルを取り入れたモダンなインテリアを希望されたため、吹き抜けの天井にはシックな柄のクロスが使われ、床の光沢のあるタイルとの対比を楽しむデザインに仕上げた。

子世帯のキッチンは赤を基調とし、モザイクタイルが張られたカウンターやバックパネルと庭の緑が色の対比効果により、お互いが鮮やかに映え、空間にアクセントを添える。

親世帯の希望を取り入れた木のぬくもりを感じるインテリア。広すぎず使い勝手の良い間取りを希望されたため、住み慣れたマンションのような間取りとした。前の庭では家庭菜園も楽しめる。

子世帯は扇形の形状で庭に向かって大きく開かれたが、親世帯と分ける大壁が室内を突き抜けて屋外までせり出しているため、お互いのプライバシーが確保された空間を叶えている。どちらも広々とした庭に向かって大きく開いているが、お互いの暮らしが視界に入らない適度な距離感を保つ二世帯住宅に仕上げた。