自然を謳歌する

「別荘単体の計画ではなく、1,500坪以上ある敷地を生かして、散策路やBBQ会場、サウナ小屋なども追々計画していきたい。」とのご相談を伺った。母屋のご希望は“大人の感性を刺激する空間”。当初、平屋をご希望されましたが、建物に高さを持たせた方がより良い眺望が臨め、降雪地域ということもあり建物の1階部分を駐車スペースに活用し、居住空間を2階にレイアウトしました。建物の中央にエントランスと階段を設け、建物に向かって左側がパブリックスペース。右側が居室のあるプライベートスペースとしたシンメトリーな空間構成。

テラスはV字に設けた大開口により、一番広くなる中央部分にBBQを楽しめる屋外キッチンを配置。庇も一番深くなるため雨などにも濡れにくい仕様に。パブリックスペースとプライベートスペース、どちらにも直結したテラスによって気軽に屋外を楽しめ、心地良い風や鳥のさえずりをいつでも堪能できる。

50畳以上あるパブリックスペースは、開口部に向かって広がる勾配天井により、更なる広がりを見せる。大開口がダイナミックに切り取る森の景色に無機質なコンクリートと有機的な木の素材を合わせたインテリアが映える。

「バスルームは特別な空間にしたい。」とのご希望に森と一体化するバスルームを提案。3階はこのバスルームだけという贅沢なレイアウトで、360度どこを見ても視線が抜けて行く、抜群の開放感を得た。朝日や夕日、星空など時の移り変わりはもちろん、訪れる季節によっても異なる表情を愉しめる、唯一無二の空間となる。