水辺の住まい

以前はマンションが建っていた土地を購入されたオーナー。周囲の視線はカットしたいが、開放感のある住まいを求められた。また、プールの配置を地下のプールか屋上かで迷われていたため、提案したのは地階にプール、最上階は水盤を配置したプラン。当初の計画はMAXで検討し、そこから不要なものをそぎ落としたいとの要望に応えた内容。

来客が多いとのことで、地下のホームオフィスは階段を降りるとラウンジが出迎える、ホテルのような構成に。インテリアはモノトーンを基本に石やタイルを効果的に使用し、硬質な印象を与えるモダンテイストに仕上げた。

地階はホームオフィスを中心としたスペースとなっており、プールの真上にはトップライトを設けているため日中は太陽の光が水面に反射し、地下とは思えない明るい空間に。夜は水中照明のライトアップでムードのある雰囲気を演出し、各部屋から臨む全長16mのプールが水辺のように安らぎを与える。インテリアはラインで入れた照明がアクセントとなり、天井高をより高く見せる縦の抜け感をプラスしている。

3階のLDKは水盤のあるバルコニーと一体となる大空間。地階とはインテリアの印象を変え、白やベージュを基調とした柔らかい印象のソフトモダンテイストに。天井に使用したナチュラルなフローリングに石の素材感を活かした割り肌仕上げの壁面がマッチする。住まいのどこにいても水の気配を感じ、水辺が持つ景観、せせらぎ、開放感などの快適性を与える、潤いのある住まいとなった。