2021.8.30

こだわり

保科卓

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第2回 モルテーニ・ダーダ東京のキッチン空間提案 前編

さて、2018年12月にオープンしたダーダ東京ですが、内装は〈Molteni&C|Dada〉のクリエイティブディレクターを務める、ベルギー人建築家 ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンが監修しています。ヴァン・ドゥイセンは、床・壁・天井の仕上げなど内装から、家具、テキスタイル、照明、アート、グリーンにいたるまで、インテリアのディテールにこだわりをもった建築家として知られていますが、ダーダ東京も同様に彼の審美眼が生かされています。ショールームでは、キッチンのみならず、世界的な建築家ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンが手掛けた、イタリアを感じさせる厳選された天然素材を用いた贅沢な空間全体をぜひお楽しみいただけたらと思います。

ダーダ東京で最も人気の高いVVD

アイランドキッチンのワークトップにはイタリアの湖畔で採取される堆積岩チェッポストーンを使用。
ドロワー、スナックカウンターの天板、コラムユニットの扉にはウォールナットを、そしてアイランドキッチンの扉やその他フレームラインにはピューター色を組み合わせている。

ショールームでは緩やかに仕切られた空間で6つのキッチンをご覧いただくことができ、水栓やオーブン、クックトップ、ディッシュウォッシャーなどの機器の使用感を実際にお確かめいただくことができる実機で全て展示しています。これまで国内でご納品させていただいた中で最も人気が高いモデルは、ダーダのフラッグシップモデル、ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン デザインの 「VVD(ヴィーヴィーディー)」です。厳選された天然石、木質、金属仕上げなどの異素材を巧みに掛け合わせた、ダイナミックで洗練されたキッチンです。スリムなサイドとボリュームのあるワークトップ、細いラインと広い面で構成する建築的なコントラストによりそれぞれの素材の豊かな表情をいっそう際立たせており、空間の中心にあっても家具のような存在感を放ちます。

こちらは溶岩石のシンク。このほか、湖畔で採取される堆積岩チェッポストーンや、マグマが冷却し固まってできる斑岩のグリーンポルフィードなど、他では見られない厳選された天然石を使用することも可能。
ワークトップの下に収納できるVVDトローリー(左)と大きめのオープンエンドの引き出し ウォールナットオープンドロワー(右)。どちらもVVDシリーズならではのアイテム。
ダーダ東京エントランスのスペース。 リビングと同空間にPRIMEを設えている。

続いてご紹介するのは、ショールームのエントランスでまず皆さまにご覧いただくモデル、「PRIME(プライム)」です。ダーダのキッチンは、モルテーニの収納同様に、飾るものを美しく見せることで空間を演出し、隠すところは無駄なく機能的に物をしまうことができるのも最大の魅力のひとつですが、キッチンPRIMEをご紹介している空間は、「見せる(魅せる)」収納をより楽しめる設えにしています。PRIMEの扉や天板、側板のエッジには全て45度のカットが施されていることで、小口の細く繊細なラインが際立ち、陰影が生まれ、面材の素材・仕上げが美しく際立ちます。また、壁面には縦横のラインを強調するLED照明のついたユニットやシェルフを合わせることで、中のものを美しく照らし、ラグジュアリーなキッチン空間を演出します。

L字型+スナックテーブルでキッチンを囲むように家族や友人とコミュニケーションがとれるレイアウト。

縦ラインが印象的なフレアー ウォールユニットと、薄い棚板と横ラインを強調したLEDで浮遊感のあるウィング システム。二つを掛け合わせることで、演出性の高いキッチンができる。

左・中)天板、側板、ドロワーいずれにも45度の 角度が付いたエッジにより、陰影が生まれ、細い ラインとドロワーの面材が美しく浮かび上がる。 右) ドロワーを開くとLEDライトが点灯し、中のものを美しく照らす。

家具のような存在感のあるモルテーニ・ダーダらしさが光るキッチンVVDと、ショーケースのように美しくものを見せる(魅せる)キッチンPRIME、2つのモデルをご紹介しました。キッチンのある空間でどんな風に過ごしたいか、ぜひ具体的に思い描いてみてください。お客様おひとりおひとりにとって最もふさわしく、心地よく過ごせるキッチン空間を実現するお手伝いができれば幸いです。

次回も引き続き、モルテーニ・ダーダ東京に展示中のキッチンをご紹介させていただきます。


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