2015.5.31

別荘

Earnest architects

別荘建築:「樹」Part1

まだ5月だというのに、30度を超える気温を各所で観測しているようですが、真夏に比べると湿度が少なく過ごしやすいため、行楽に出かけられる方も多くいらっしゃると思います。
新緑が美しい季節、気軽に出かけられ、リフレッシュできる場所が、ストレス社会で過ごす現代人には必要なのではないでしょうか。今後ますます需要が高まりそうな、別荘建築について連載させて頂きます。

別荘建築は大きく分けて「樹」と「水」、この2種類が主な構成となっています。「樹」は山や森など緑豊かな立地に建つ別荘で、「水」は海、大海原を臨む別荘です。
アーネストがつくる別荘は、風や木々、空や海、などの「自然」を巧みに取り込み共存・調和することを目指し、眺望や景色、その自然の素晴らしさを最大限に活かします。
今回の連載では「樹」と「水」それぞれの別荘を交互にスポットを当ててお話をさせて頂きます。
連載のスタートを飾るのは「樹」の別荘建築の一例です。「樹」の別荘はどの開口からも、豊かな緑を臨むことが出来るのが特徴です。緑に包まれているようなそんな安らぎを与えてくれます。

こちらの別荘は、木立に視界を遮られないように高さを取り、まるでツリーハウスのようなフォルムの外観となっているため、景色に埋もれず、山並みが形づくる豊な稜線を堪能できる設計になっています。原生林の中に境界線の杭が打たれた敷地のため、敷地の大きさや面積を確認するのに苦労いたしました。

遠くから見ると華奢な印象を与える構造体でしたが、近づくと思った以上に大きく風格を感じます。崖地での建築となったため、構造には細心の注意を払います。弊社は、住宅でも傾斜地での建築計画を多数手掛けており、その経験を別荘建築に活かしています。

リビングの大開口や庇は山間の景色が一番きれいに収まるように計算されていて、ガラスの壁が景色を透過し、リビングから眺め見る山間の景色は四季によって表情の違う絵画のようです。

別荘建築では、お風呂にこだわりを持たれる方も多く、温泉地に建つこちらの別荘では内風呂、露天風呂共に温泉を引いています。視線を気にすることなく絶景を眺め、自然と一体となるバスタイム。それは、崖地の別荘だからこそ、叶う贅沢かもしれません。そんな温泉が、いつ訪れても貸切で入れるなんで、最高の贅沢ですね。

アーネストの設計は別荘建築に限らず、その土地の形状や敷地条件、周囲の景色を最大限に活かす設計をしています。変形地だから…傾斜地、斜面地だから…と思っていたデメリットが長所となることも。そこが建築の建築の魅力のひとつだと思っています。土地の形状などでお困りでしたら、一度ご相談ください。困難な土地だからこそ、そのおもしろさや遣り甲斐をオーナーと一緒に楽しんでいきたいです。

次回は、「水」の別荘の実例を挙げてご紹介いたします。
お楽しみに!