CONCEPT
日々忙しく、在宅時間の少ないオーナーの希望は「帰るたびに新鮮な気持ちを味わえる、非日常的でスタイリッシュな住まい」。そこで、メイン素材には石とガラスが選ばれた。外観は曲線を描いたガラスのファサード。ガラスを下部から支えて自立させる特殊な構造で、船の帆をイメージしたものだ。エントランスから入ると白地に淡いグレーの斑の入った大理石を効果的に配した空間が広がる。石にはこだわり、中国の加工場まで原石を見に行き、イメージ通りのものを探した。「ドラマチックホワイト」という色の名前にふさわしく、どこをとっても異なる微妙なニュアンスが見るものを感動させる。これらを平板状にカットし、斑模様の向きを揃えて貼り合わせることで、内から外に向かって上昇しながら広がっていく、迫力のある空間に仕上げた。道路面の南側にリビングを配置し、外観のファサードの内側に全面開口を設けることで多くの光を室内に取り込みつつも、外部からの視線を遮るプライバシーが守られた空間を叶えた。