CONCEPT
平行四辺形の敷地の2画を曲線で結び扇状の建物とし、丸く弧を描く外観がひときわの存在感を放つ。そうすることですべての空間は同心円からなり、奥行き感のある空間は曲線を描く開口部分に大きく解き放たれた開放感を得る。地下はビルトインガレージに書斎と大容量の収納スペースがあり、1階は円弧に沿うようにリビングとダイニングをレイアウト。その奥にダイニングとつながるキッチンを配したパブリックスペースに。2階は家族のためのプライベートスペースとし、扇状を縦方法に均等に分けた。外観は同心円からなる曲線にライムストーンの列柱と黒のサッシの開口が均等に並び、その波紋が外部へと連鎖する。建物内部にも続く曲線を描く壁は砂岩を利用し、美しい陰影を創り出している。敷地内に大きな円弧を描くというダイナミックなプランは、すべての空間を同心円から切り出すことで、次々にシーンを変える奥行きのある波紋がすべてを包む。