CONCEPT
中層マンションが林立する都心での戸建て住宅。周囲の視線を避けながら、大開口を実現させる彫の深い構造フレームにより、スクエアですっきりした外観デザインを実現。制約が多い条件下で、各所に工夫を凝らしてプライバシーが守られた明るく広がりのある住まいを叶えた。外観は、南北に長い敷地に抜け感を与えて内外を連続させ、エッジを効かせたフレームの奥に室内を配置してマンションが建つ左右と上部からの視線を遮断する。アプローチの上部に設けたルーバーから差し込む光が、暗くなりがちな奥行きのある空間に光を届けた。最上階にあるLDKは、南側の道路に面して設けた全面開口で抜け感や光を取り入れ、一番奥にあるキッチンからは開口部にフォーカスするように視線が抜けて外部と連続する。シンプルだからこそ直線のひとつひとつにこだわり、丁寧に仕上げることで生まれるデザインは、普遍的な美しさを宿す。