CONCEPT
都内の密集した住宅地の中で、外からの視線を閉ざした都会のオアシスとなる建物。周囲の環境と切り離すためファサードからは建物の内部が分からない設計とし、門扉からアプローチを進むことで別空間につながることを意識させるため、ゲートをくぐりエントランスに向かう仕様とした。玄関ドアを開くと正面には庭を臨む大開口が出迎え、リゾート気分を盛り上げる。1階のリビングダイニングは天井高5.7mの吹き抜けの大空間。南洋風の庭に向かって大きく開かれ、テラスの壁面を水が伝う涼やかな光景を眺める。この家は水の演出を随所に行っていて、アウトドアリビングがある3階のテラスにも滝と水盤があり、アプローチの水盤は一部をガラスで仕上げ、地下1階のトップライト(天窓)としている。プールの壁面には水盤を通り抜けて差す光が壁面を美しく飾るように計算され、季節や時間によって異なる姿を見せる。地下にはホームバーのあるシアタールーム、ホームジム、プールがあり、どの部屋も黒を基調とすることで、明るい上階とのコントラストを楽しむ。地下から地上3階までリゾートの要素をふんだんに盛り込み、非日常な空間を暮らしに取り入れた住まい。