CONCEPT
閑静な住宅街に柱と梁が連続した構造体に「門」を構成した都市型住宅のプラン。門は古来より家の顔であり、異空間への入り口の意味を持つ、そんな「門」を外界とプライベート空間である住空間の接点とした。都市型住宅の典型でもある周囲の環境と遮断されプライバシーが守られた空間構成とは異なり、ゲートの奥行きにより外界と空間を共有しながら個人的な居住空間をつくることを目指した。地下1階、地上3階建ての建物は、外部エントランスを入るとインナーアプローチを抜けエントランスにたどり着く。その過程をゲートをくぐることで外部と内部を別けた構成で、正面に階段のある4層吹き抜けのエントランスホールは光を拡散させる役割を担う光の柱として機能する。日中は白い列柱の隙間から多くの自然光を取り込み、光が日時計のように時間の変化を映し出し、夜は美しい照明計画で昼とは違った表情を見せる。そして、この光の柱に向かって室内の仕切りはガラスで仕上げ、ゲートから差し込む光を家全体で共有する。