地平と共に広がる

オーナーは、他者へのアピールは不要なため豪華さではなく、“ 家族が快適に楽しく過ごせる上質な住まい ”を求められていました。ご提案した外観は、広々とした敷地を生かし、水平方向の広がりを意識した安定感のある佇まい。オーナーのご希望に沿ったグレーでコーディネートし、家族のプライバシーを守りたいとのご要望から、コートハウスとしました。南側にある道路に対して庭やアプローチを広く取り、敷地の一番奥に母屋をレイアウト。外部をシャットアウトする静かな環境を整えました。

エントランスの正面にあたるアプローチ部分にはガラスのルーフを掛け、空への抜け感はそのままに、雨の日でも快適に乗降できるプラン。梁の部分が影になり、無機質になりがちな地面を飾るデザインとして設計されています。

地上2階建ての建物は、1階にガレージとセカンドリビング、ゲストルームを兼ねた和室があり、2階はLDKと家族の居室をレイアウト。ご夫婦共にお車がお好きとのことから、セカンドリビングはガレージに隣接させました。ホームバーも設けているため来客対応もこちらで行え、プライベート空間と分けた使用も可能です。

リビングに料理の匂いがしないようにしたいとのご希望から、ダイニングキッチンとリビングは引き戸によって独立できる仕様に。インテリアはモノトーンを基調としたモダンを希望されていましたが、リビングは趣のあるフローリングを合わせ、温かさをプラスしました。

隣地にあるご実家に接した主寝室は、開口部を大きく取り、抜け感を楽しめる空間。書斎と大容量のウォークインクローゼットに隣接した、使い勝手の良い間取りを叶えています。