コンクリートと硝子の融和

地方に自宅があり、仕事で月の半分を都心で過ごすため計画した第二の住まい。「インテリアは派手は好まず、シンプルなモダンな感じに。外からの視線が気になるので、内側に開く建物が良い。」と希望されたオーナー。自宅とは異なる「男の隠れ家」的な遊びの要素を住まいに取り入れたプラン。CGはアプローチを描いたもので、積層ガラスは内部空間とリンクし、美しい輝きに期待感が高まる。

エントランスホールはコンクリート、ガラス、スチールを使用した無機質で潔い美しさを意識し、そこにガラスで構成された階段をレイアウトした。階段を下るとゲストをもてなすサロンスペースがあり、外壁を不透明なガラスで仕上げているため、上階で取り入れた光がガラスのフロアを透過して下階に届く。ゲストをもてなすサロンスペースは2層吹き抜けのダイナミックな空間。上階のホールの床がガラスのため視覚的には3層分の天井高を感じることができる。

モノトーンを基調にしたインテリアと硬質な素材が男性的な印象を与えるが、木目が転写されたコンクリートには温もりを、ガラスには繊細さを感じ、相反する印象が奥深さを演出した。

サロンスペースと隣接する地階のゴルフルーム。ここは床をヘリンボーンに張り、趣をプラスした。最新鋭のシミュレーションゴルフを仲間と楽しむ憩いの場。

プライベートスペースのLDK。採光は外壁に使用した不透明なガラスを通して行っているため、室内は外からの視線をカットしたプライバシーが確保された空間。LDKはリビングとダイニングキッチンの床のレベルを変え、ゾーニングしたプランで、キッチンはリビングより高い位置にあるため、調理しながらリビングで過ごす家族の姿が見渡せる。