「個」と「集」が共存する住まい

お母様、親世帯、ご子息の3世帯が暮らす住まいはそれぞれの個性とプライバシーを大切に、3世帯共有で使用する「集う」スペースを充実させた住まい。3世帯が心地良く暮らせるよう都心の限られた敷地を最大限に生かすため、スキップフロアを用いた構成。エントランスは3世帯共有のスペースとし、インテリアはエレガントな雰囲気に。正面には、中庭に植えられた植生を眺められるデザインになっている。

南側の中二階と北側の2階はご子息のスペース。このエリアのみモダンなインテリアを採用し、ポイント色にシックなワインレッドを使用した。料理好きのご子息のために、キッチン機器は業務用を使用するなどこだわりのキッチンになっている。

南側の中三階と南側の3階はエレガントな装いの親世帯のスペース。ＬＤＫは明るく上品な佇まいで、キャビネットの一部を吹き抜けにしてカラーガラスを施した。CGではやや濃いめのグリーンがインテリアに使用されているが、完成時はカラーガラスのフレッシュなグリーンに合わせたミントグリーンをインテリアのポイント色にしている。

3世帯共有の地下にあるワインルームは、木の重厚感を感じるムーディーなインテリアとした。CGはナイトシーンを描いているため、シャンデリアやアッパーライトなどの照明計画も確認することができる。ムードのある夜と対照的に日中は、CGの左上部がトップライトになっているため、タイルの張りのポイントウォールを明るく照らす地下とは思えない採光を叶えた空間。

北側の3階は共有スペースのサンルームと天井をガラスで仕上げたジャグジーバスがある。ここは、快活な印象を与える南欧のインテリアを彷彿させる。各世帯のスペースはそれぞれの希望を生かし、地下と最上階に設けた共有スペースは、異なるインテリアを楽しむ集いの場とした。