スケールの違いを感受する

当社でご自宅を設計させていただいたお客様から、2軒目のご依頼です。「今の住まいも気に入っていますが、この間の生活環境も変わり、様々な経験による世界観の変化を反映した終の棲家」をご希望されました。色彩は、軽やかなイメージの白やベージュがお好みでしたので、外観はライトベージュのタイルをチョイス。プライバシーを守る、堅牢な建物の威圧感を柔らかな風合いのタイルで緩和させています。また、スケールの大きな計画だったため、メンテナンスを考慮した外壁をご提案致しました。

エントランスは広く、開放感のある空間を求められていたため、水盤を介してダイニングの先にある、植栽まで見渡せるプランをご提案致しました。水盤の一角にはガラスで覆われたエレベーターを設置。利便性とデザイン性を兼ね備え、訪れたゲストを魅了します。

水盤のある中庭を住まいの中心に設けることで、上部から取り込んだ自然光を、暗くなりがちな広い室内に届けます。中庭に面したガラスの一部は水が伝うウォータースクリーンとし、揺らめく水に太陽の光がきらきらと反射する、美しい光景を眺めながら食事が楽しめます。

リビングは南側の庭に向かって左右にエリアを分け、それぞれ50畳以上あるため、ひとつ続きのリビングは100畳を超える広さを誇ります。インテリアはシンプルにまとめつつ、重厚感も感じられる落ち着きのある空間に仕上げました。

パブリックスペースはダイニングを合わせると140畳を超え、ゲストを招いたパーティーなどにも、十分対応できる広さを確保致しました。大空間を支える柱は、意匠性の高い発光する仕様に。ライトアップされた中庭と共に、幻想的な光を放ちます。