自然の中で都会を味わう

パノラマで配置した滝が圧巻の眺めとなるメインエントランスのCG。間接照明の配置や床のデザイン、壁面のボーダーのラインを確認する。完成したメインエントランスもこのCGとほぼ同じデザインとなったが、ここに至るまでに何枚ものCGを描き、デザイン案を絞り込んでいった。都心で暮らされているオーナーが、毎週末でも車を走らせて訪れたくなる特別な空間とするために、思考を凝らしている。

恵まれたロケーションの雄大な景色を余すところなく享受するため、リビングは天井の一部と正面を全面開口とし、左右上下で景色を取り込む提案を行った。そうすることで、立体的な構成となり、自然との一体感を堪能できる。夏など日差しが強い時に備えて、トップライトにカーテンを施した際のイメージもCGで確認を行った。

天井の仕上げや床の素材の確認を行った和室のCG。他の空間とはイメージを一新し、門扉や数寄屋建築で用いられる技法の「なぐり」を使用した雰囲気など。細部の仕上げが生み出す効果をCGで確認しながら実施設計は進んでいく。夜のシーンを描くことで、間接照明の灯り方や陰影なども再現されている。