外部と内部が呼応する家

湖があった軟弱地盤に井桁を組んで基礎とし、木造住宅とは思えない大開口と曲線美を叶えた住まい。縦長の敷地のため単調になりがちな外部と室内の関係を、外観の北側に直線的な凹凸をつけ、南側には波打つような曲線のある対比を設け、その変化を楽しむプランを計画。外観のCGは、塀の一部の色が完成時には変更されたが、リアルにフォルムを再現している。

リビングのCG。完成時と空間構成は同じだがインテリアの色調を茶系からグレイッシュカラーに変更、よりモダンな空間へとブラッシュアップされた。建物という箱は同じでも、インテリアによって異なるイメージを与えることができることが、このCGからも伺える。

オーディオルームのCG。計画当初は正面に開口を設けていたが、音の反響面などの配慮から完成時は開口を塞いでいる。また、床材は絨毯からヘリンボーンのフローリングに変更された。このCGでは、インテリアはホテルライクなイメージだったが、完成時は味わいや趣を感じるクラシカルな雰囲気に変更された。

バスルームは和風とし、和庭園を臨む仕様とした。当初のCGは、和風と洋風の中間という立ち位置だったが、打ち合わせを重ねるごとに、黒い御影石の浴槽に変わり、明るい壁面のタイルも日本の伝統色を取り入れるなど、より和の色合いが強い空間へとブラッシュアップされた。