2025.10.6

高級注文住宅

Earnest architects

高級住宅を検討されている方の中には、モダンデザインを基調としながらも、住まいに和室を取り入れたいと望まれる方が、少なくありません。畳の香りや障子越しの柔らかな光に包まれる空間は、心を静めるだけでなく、空間全体に奥行きと格をもたらします。
本記事では、和室を設ける魅力や畳の種類、設計する際の工夫を解説し、最後にアーネストアーキテクツが手掛けた施工事例をご紹介します。和の趣を上質な住まいに融合させるヒントをご紹介いたします。

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和室の魅力

Japanese style room design│高級住宅 和室

和室は高級住宅において、上質な暮らしをより深く味わうための空間です。畳や障子がもたらす落ち着き、多目的に活用できる柔軟性、快適な室内環境を整える性能、さらには住まい全体のデザイン性を高める役割までその価値は多岐にわたります。ここでは和室ならではの価値を具体的にご紹介します。

落ち着きのある空間を堪能できる

和室の最大の魅力は、心を静める空間を享受できる点です。畳の香りや素足に伝わる感触、障子越しに差し込む柔らかな光が、日常の喧騒を和らげてくれます。
木材のぬくもりに包まれ、四季の移ろいを取り込む工夫によって、和室はモダンな住空間の中に「静」の時間を生み出します。日本ならではの和室を設けることで、暮らしに落ち着きと風格を与えるとともに、迎賓の場としてもふさわしい空間です

さまざまな活用方法がある

和室は多様な用途に対応できる柔軟な空間です。リラックスできるプライベート空間としてはもちろん、趣味を楽しむ場や家族の集いの場としても機能します。押し入れや床の間の配置、開口部の取り方などを工夫することで、使用しないときにはすっきりと片付き、必要に応じて自在に使える空間が実現します。

お子様の遊びスペースになる
畳はクッション性が高く、走り回って転んでも大きなけがをしにくいという特徴があります。そのため、小さなお子様がいるご家庭では、遊び場として活用するのも一つの方法です。また、昼寝にも適しており、子育て世代にとって心強い存在です。
客間になる
和室は来客を迎える場としても適しています。応接間として使用するのはもちろん、布団を敷けば宿泊スペースとして利用できるのも和室の強みです。来客が多いご家庭や、家族が体調を崩した際の隔離スペースとしても柔軟に対応できます。

リラックス効果に優れている

畳の原料であるい草は、繊維がスポンジ状になっており、高い保湿性と断熱性を備えています。また、畳の柔らかな質感や温かみのある色合いは、視覚と触覚の両面から心を穏やかにしてくれます
さらに、い草に含まれるフィトンチッドは森林浴と同様のリラックス効果をもたらし、ストレスの軽減にも寄与します。こうした自然素材の環境は、瞑想やヨガなどの心身を整える習慣にも適しており、高級住宅における和室は、単なる居住空間に留まらず、心身の健康を支える場としての価値も備えています

住まいのアクセントになる

モダンデザインを基調とした住空間に和室を設けることで、住まいの中に異空間を生み出すことができます。西洋的な居住空間から一転する畳の質感や障子の柔らかな光は、静謐な雰囲気を演出し、訪れる人に非日常的な体験を提供します
高級住宅では、和室専用の坪庭や小庭を設けるケースも多く、室内と庭の連続性によって四季の移ろいを感じる特別な空間になります。こうした和のしつらえは、住まい全体のデザインに奥行きと深みを加える住まいのアクセントとなり、モダン建築に上質な「静」と「趣」を添える重要な要素となります。

このように魅力の多い和室。その魅力が詰まった高級住宅ならではの実例は、下記からご覧いただけます。

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和室で利用する畳の種類

高級住宅の和室│飛び石 坪庭

和室において、畳は空間の質を左右する大切な要素です。畳の種類には縁の有無や用途ごとの違いがあり、それぞれに独自の特徴があります。ここでは、高級住宅にふさわしい和室を設計する際に検討すべき畳の種類をご紹介します。

縁あり畳
縁あり畳は、畳の周囲に布製の縁(へり)がついた伝統的な畳です。
縁の色や柄により和室の印象を変えられ、格式ある空間や客間に適しています。視覚的に空間を引き締める効果があり、高級住宅では和の趣を際立たせる設えとして用いられることが多く、座敷文化の趣を現代の住まいに融合させる際にも重宝されます。
縁なし畳(琉球畳)
縁なし畳は、近年和モダンな空間で人気を集めています。縁がないため、すっきりとした見た目で部屋を広く見せる効果があり、洋室との相性も良好です。ただし縁あり畳に比べて耐久性はやや劣るため、使用環境に応じた配慮が必要です。
縁なし畳の代表的なものとして「琉球畳」が挙げられます。半畳サイズで作られ、七島い草を用いて縦横交互に敷くことによって、角度によって色合いが変化する畳です。モダンなインテリアとも相性が良く、空間のアクセントとしても活用可能です
和紙畳
和紙畳は、畳表に耐久性の高い和紙を使用した畳で、色褪せしにくく、水や汚れに強い点が特徴です。天然い草の香りや感触は控えめですが、モダン住宅や洋風空間に自然になじむデザイン性があり、高級住宅でも人気があります。
和紙は染色や織り方の工夫により、豊富なカラーやテクスチャーが選べるため、和室だけでなくリビングの畳コーナーや坪庭と連動する空間など、多彩な設えに対応可能です。また、メンテナンスが比較的容易で耐久性が高いため、日常の使用においても快適に過ごせます。


畳表の種類

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畳の表面を覆うゴザのような部分は「畳表(たたみおもて)」と呼ばれます。この素材や製法によって、耐久性や風合い、香りが大きく変わります。ここでは、代表的な畳表の種類を取り上げ、それぞれの特性と魅力をご紹介します。

国産表
国産表は、日本国内で栽培されたい草を使用した畳表です。弾力性や耐久性に優れており、踏み心地が柔らかいのが特長です。またい草は香りが強く、心地良さや清々しさを室内に漂わせます。産地ごとに色調や光沢が異なるため、それぞれの個性を楽しめる点も魅力です。中国産の畳表に比べて高価ではありますが、上質で長く愛用できる価値ある選択肢といえます。
中国表
中国表は、多くの住宅で広く利用されている畳表です。価格が手頃で流通量も多いため、身近な存在といえます。ただし国産表に比べると耐久性は劣ります。さらに規制の厳しい日本とは異なり、農薬や化学染料が多く使用されることもある他、輸送過程で防カビ剤が使われる可能性も高いです。結果、自然な色合いや風合いを楽しみにくいことがあります。コスト重視で導入するには適していますが、質感や安全性を重視する高級住宅では慎重に検討したい素材です。
化学表
化学表は、い草を使用せず、和紙やポリプロピレンなどの人工素材で作られた畳表です。天然素材に比べて色合いはやや人工的ですが、耐久性が高く、変色や摩耗が起こりにくい特長があります。またダニやカビの発生を抑えられるため、衛生面で優れているのも利点です。品質にばらつきが少なく、均一な仕上がりを求める場合に向いています。自然素材の温かみは得にくいものの、実用性を重視する場面では選択肢となります。


高級住宅で和室を設ける際のポイント

高級住宅に和室を設ける際には、デザイン性だけではなく快適性や素材選びにも細やかな配慮が求められます。伝統的な美意識と現代的な感性を融合させることで、和室は上質な空間として住まい全体を格調高く彩ります。ここからは、和室を設ける際に意識したい重要なポイントをご紹介します。

日本建築の技術を採り入れる

和室設計では、日本建築の伝統技術を適切に取り入れることが上質な空間づくりの基本です。
柱や梁の仕口、格子窓、網代天井や組子などの職人技を活かすことで、和の風格を演出できます。素材や構造の美しさを見せつつ、機能性や耐久性を確保することで、高級住宅にふさわしい落ち着きと深みのある空間が実現します。モダン建築に和室を組み込む場合は、前室を設けてインテリアの切り替えを行うことで、自然な導入が可能です。

畳にこだわる

和室の魅力を高める上で欠かせないのが畳へのこだわりです。畳は素材や色、縁の有無、サイズが豊富で、空間全体の印象を左右します。特に縁のない琉球畳は、すっきりとした見た目が特徴で、伝統的な趣を活かすだけでなく、モダン空間との調和も図れます。肌触りや香り、耐久性も考慮することで、心地よさと上質感を両立できます。
畳を単なる床材としてではなく、空間演出の要素として用いることが大切です。

ふすまや壁紙にこだわる

和室の雰囲気を大きく左右するのが、ふすまや壁紙です。和紙調や麻調といった素材感のあるクロスを採り入れると、和室の趣が一層引き立ちます。また、天然素材を使った塗り壁を組み合わせることで、趣のある印象に仕上げることも可能です。さらにふすまには、大胆な柄を選ぶとアクセントとして効果的です。
壁面や建具の質感にこだわることで、住まい全体に深みのある和の趣を演出できます。高級住宅では、素材と意匠にこだわることが上質な空間の証となります

光と影のバランスを工夫する

和室の魅力は、自然光と影の演出によって生まれる静謐な空間です。障子や窓の配置を工夫することで、時間帯や季節に応じて光の柔らかさや陰影の表情が変化します。特に地窓や雪見障子を取り入れると、床近くから差し込む光や外の景色をさりげなく取り込み、室内に奥行きと立体感を生み出せます。高級住宅では、こうした光の演出を計算し、畳や素材の質感を引き立てる設計が和室の格を高めるポイントです

派手な装飾は抑える

和室は、余白や素材の美しさを活かすことで上質な空間になります。過度な装飾を避け、床の間や建具、畳の表情に焦点を当てることで、落ち着きと静謐さを保てます。家具や小物も厳選し、空間の余白を活かすことで視覚的な圧迫感を避け、装飾を控えめにすることが和室の格を引き立てます。

坪庭を取り入れる

高級住宅の和室では、坪庭を設けることで室内と自然を結ぶ特別な空間が生まれます。小さな庭の景色や季節の移ろいを取り込むことで、非日常感と静けさを演出できます。窓や障子の配置を工夫すれば、光や風の流れが坪庭と室内をつなぎ、四季を感じる設えとなります。坪庭は自然との触れ合いが限られた現代の暮らしに、自然を凝縮して癒やしと安らぎをもたらします


高級住宅の和室で実現する「光と影」の美しさ

高級注文住宅に設ける和室では、広さや素材の上質さ以上に、「光の扱い方」が空間の格を左右します。日本建築が培ってきた“陰影の美”は、現代の高級住宅においても有効な設計手法です。間接照明と自然光を丁寧に重ねることで、和室は静謐さと奥行きを備えた、特別な空間へと昇華します。

間接照明を駆使した陰影の演出テクニック

天井面を照らさず、壁際に光を落とす
天井全体を均一に照らすのではなく、壁や柱際に光を沿わせることで、空間に深みが生まれる。
床の間・床脇を「浮かび上がらせる」
床柱や掛け軸の背景に間接光を仕込み、主役だけを静かに際立たせる。
足元照明で視線を下げる
巾木や地袋下に光源を隠すことで、重心が下がり、和室特有の落ち着きを強調できる。
光源を見せない納まりを徹底する
器具の存在感を消し、あくまで「光だけ」が空間に作用する設計が、豪邸の和室には不可欠。

また、障子や格子を通した自然光の取り入れ方は、単なる採光ではなく「表情」をつくる要素です。障子紙を通して拡散された光は、時間帯や天候によって濃淡を変え、室内に静かな変化をもたらします。木格子や縦繁障子を用いることで、直射日光を和らげつつ、外部とのつながりを感じさせることができます。高級注文住宅の和室では、南向きの大開口よりも、あえて光量を抑えた開口計画が、上質な陰影を生み出します。v

照明の種類 特徴 効果
行灯・スタンド照明 和紙や布越しの柔らかな光 視線を集めすぎず、空間に温度感を与える
ダウンライト(低照度) 配光を絞った控えめな明るさ 主張せず、陰影を壊さないベース照明
間接照明(コーブ・コーニス) 光源を隠して反射光を使う 壁や天井に奥行きを与え、上質感を演出
床の間専用照明 演色性の高いスポット 掛け軸や花器の質感を美しく引き立てる
足元灯 視線より低い位置の光 夜間も落ち着いた雰囲気を保てる



和室の機能性を高める最新の設備と設計

和室は本来、静けさや落ち着きを重んじる空間ですが、豪邸においては意匠性だけでなく、現代の暮らしに即した機能性も求められます。床暖房や高性能空調を取り入れることで、畳の上に座る和室特有の生活スタイルでも、季節を問わず快適な室内環境を確保することが可能です。さらに、照明や空調、温度管理をスマートホーム技術と連動させることで、時間帯や用途に応じた最適な空間演出が実現します。加えて、傷や汚れに強い畳材や、調湿・防汚性能に優れた壁材など、メンテナンス性を考慮した素材を採用することで、美しい佇まいを長く保つ和室が完成します。



高級感を引き出す和室の内装デザインと素材の極意

高級注文住宅における和室は、単なる伝統空間ではなく、住まい全体の価値観や美意識を象徴する存在です。本物の木材や天然素材を吟味し、床の間や違い棚を現代的に再解釈しながら、壁や天井の表情によって奥行きを生み出すことが、上質な和室づくりの要となります。

本物の木材や天然素材の選定基準

素材 選定のポイント 効果
無垢材(杉・檜・栗など) 木目の美しさ、乾燥状態、産地の明確さ 経年変化を楽しめ、空間に品格と温もりを与える
漆喰 調湿性・左官仕上げの精度 光を柔らかく受け止め、陰影を美しく際立たせる
和紙 繊維の密度、透過性、耐久性 障子や壁面に用いることで、静かな光の広がりを演出
天然畳(い草・和紙畳) 色味の均一性、耐久性 足触りと香りが、五感に訴える和の質感を生む

高級注文住宅の和室では、床の間や違い棚を単なる装飾要素としてではなく、空間構成の軸として、現代的にアレンジを加えたデザインも用いられます。床柱をあえて細くシャープに納めたり、違い棚を壁と一体化させ、余白を活かした構成が、住まい手の美意識を静かに映し出します。
和室の上質さは、色数を抑えた中で生まれる「質感の差」によって際立ちます。漆喰の塗り肌や、木目の揺らぎ、和紙の繊維感といった微細なテクスチャーを重ねることで、空間に奥行きと表情が生まれます。高級注文住宅の和室では、均一さよりも、あえてわずかなムラや陰影を許容することが、豊かさにつながります。



多目的に活用できるフレキシブルな和室の間取り

高級注文住宅における和室は、特定の用途に縛られない「余白のある空間」として設計されることで、住まい全体の柔軟性を高めます。客間として来客を迎える場でありながら、日常は寝室や書斎、ワークスペースとしても使える柔軟性。家具に依存しない畳の特性を活かした計画が有効です。収納を壁面に集約し、床面を自由に保つことで、使い方の切り替えが自然に行えます。また、襖や引き戸、可動間仕切りを用いることで、空間を緩やかに分節し、必要に応じて個室にも開放的な一室にも変化させることが可能です。さらに、リビングに隣接する配置とし、床レベルや天井高さ、素材感を整えることで、一体感のある伸びやかな空間が生まれます。閉じれば静かな和の間、開ければ暮らしの中心へと連続する和室は、ライフスタイルや家族構成の変化にも対応できる、高級注文住宅ならではの多目的空間といえます。



失敗しない和室づくり:設計時の注意点と対策

和室づくりで失敗を避けるために、まず重要となるのが、高気密高断熱性能の確保です。和室は障子や畳といった柔らかな素材を用いるため、隙間風や温度ムラが生じやすく、断熱材の連続性や開口部の納まりを丁寧に検討する必要があります。次に、湿気対策と換気計画も不可欠です。畳や木材は湿度の影響を受けやすいため、調湿性能に頼りきるのではなく、計画換気や床下・天井裏の通気を組み合わせることで、カビや劣化を防ぎます。さらに、家具やインテリアの配置にも注意が必要です。大きな家具を置きすぎると、和室本来の余白や軽やかさが失われてしまいます。床座を前提とした視線の高さや動線を意識し、必要最小限の設えで空間のバランスを整えることが、上質な和室を成立させる鍵となります。



アーネストアーキテクツが手掛けた和室の事例

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建築設計事務所アーネストアーキテクツは、和の趣を現代建築に融合させた独創的な住まいを数多く手掛けてきました。本コラムに掲載している和室の写真は、すべて当社が設計した実例です
香り立つい草の清々しい香りと足ざわりが、穏やかな時の流れをもたらす和室は、高級住宅に癒しと落ち着きを添える日本伝統の空間。ご家族のくつろぎや客間としてはもちろん、床の間や広縁、坪庭を備えた趣深い和室から、琉球畳を用いたモダンな空間まで、多彩な設計事例があります。
アーネストアーキテクツでは、素材選びや設えの細部に至るまで一切の妥協をせず、高級住宅にふさわしい、旅館のような至福のひとときを感じられる和の空間を創出しています。ぜひ、素材や光の取り入れ方、空間構成の工夫が住まい全体の魅力を高めている点にもご注目ください。

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和室は、畳や障子といった伝統的な要素を生かしながら、多彩な活用方法と高い快適性を兼ね備えた空間です。プライベートな癒やしの場としても、来客を迎える特別な場所としても機能し、高級住宅にさらなる奥行きを与えます。畳やふすま、照明にこだわり、装飾を最小限に抑えることで、和室は住まい全体を上質に引き締める存在となります。
 
アーネストアーキテクツは、伝統と現代性を融合させた和室を数多く手掛けてきました。大胆な発想と緻密な設計を組み合わせ、お客様ご自身の価値観に寄り添った空間をご提案します。あなただけの理想の住まいを、ぜひ私たちにご相談ください。

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