第三回│キッチン工場で出来ること
2017.3.19
キッチン
門田克巳
Linea Talara
キッチン工場で出来ること
今回は工場のお話しをしたいと思います。
リネアタラーラは創業よりずっと静岡で作り続け、現在は3年前に焼津よりお隣の藤枝に移ってまいりました。
18年前、毎朝ラジオ体操で始まり、小さな工場の裏には静岡県でも特に水がきれいで姿が美しく香りが良い鮎が釣れる藁科川が流れ、夏には近くの幼稚園の子供たちがたくさん水遊びに集まり、夕方ほたるが飛ぶ産女(うぶめ)木工団地でスタートいたしました。
現在は藤枝市水守に移り工場も大きくなりました。住所の名前が表す様にすぐそばの須賀神社ではこんこんと水が湧き、移った時に従業員の数だけ植樹したシマトネリコがすくすく葉を広げ、地下水のおかげで夏は風が通り涼しく、裏山ではタケノコがたくさん採れ、工場長の庭で採れた形の悪いきゅうりやトマトがお昼の食事の時一緒に並びます。
長い年月を経て、設計事務所の先生やデザイナーの方の複雑な要求にも細やかに丁寧に1台、1台応えてきました。鉄、アルミ、ガラス、セラミック、クォーツ等異素材の加工も上手になり木工所の枠にとらわれないオーダーキッチンの生産拠点に成長しました。 お客様の中には工場に来て自分で突板の柄を決めたいとフリッチ(突板の束)の中から選ばれて柄合わせする方もいらっしゃいます。作り手と使われる方が直接接することでモチベーションも上がり大歓迎、掲載されたモダンリビング誌を囲んで笑顔で話しが弾みます。
これまで小さな試練をたくさん乗り越えてきました、これからも力を合わせて心を込めて作り続づけてくれる事でしょう。
次回3月26日(日)がリネアタラーラ門田代表の最終回です。
お見逃しなくご覧ください。