最終回│企業文化
2016.11.20
インテリア
齋藤伸一
MANAS TRADING INC.
企業文化
前回まで上手く行ったことばかり述べさせていただいたように思います。
しかし事実は真逆です。失敗の連続でした。
企業ですから景気の変動に大きく影響されます。またそそっかしい性格ですから、すぐ人の言うことを鵜呑みにして失敗したことは数限りなく有りました。不本意ながら事業の縮小も余儀なくされたことも何回かございます。
その度ごとに救世主が現れますが、最大の救世主は今会社で活躍している社員です。賞与なし、昇給なしの苦境を一緒に乗り越えてくれた社員です。今その社員と一緒に、正しく新たなステージに昇ろうとしています。
30数年前に事業を共に始めた社員がそろそろ引退をする時期に差し掛かって、次世代が会社の中核を担う様になりました。次の世代には多少の景気変動があろうとも、また外部からの圧力があろうとも自力で生き延びていき、現在のお客様の御期待に添え続けられるように会社の体力と企業文化をしっかりと残す事が私に課せられた最大の責務と考えています。
そこで取り組みを始めた事を少しお話します。
よく企業は、人・物・金、と言いますが、更に誰にも平等に与えられている、時間、それと会社ですから管理というポイント、情報と言う6ポイントが企業にとって大事だと思います。全てを同時に確立していくのは難しく、私どもは先ず物、商品とサービスの向上に力を入れる事に致しました。商品とサービスを向上させるためには人力が不可欠です。
取り扱いの商品とサービスの向上を目指す作業がそのまま人の教育となって参ります。
またお金の効率的な使い方にも関わって参ります。
今難しいと感じているのは”時間資源”の最も有効な使い方です。これは外部の力も借りながら全社的な取り組みを進めて行く考えです。その他のポイントは業界の平均レベルを少し上回る様に目配りをしています。
企業文化と申しましたが、そこではて?当社の企業文化は何だろうと考えました。この会社を始めた時、何でこの仕事をやっているのか、目指すものは何かを考えました。
この仕事に打ち込もうとしたきっかけは、第一回目でお話した、インテリアは生活を変え、ひいては人生に違いを作る事でした。ではどうしたら生活を変えられるのか?
たどり着いた結論は「美しい暮らしの創造」です。そこで弊社の企業理念を「人の美しい暮らしを創造するMANAS」とし、その目的の為に出来る事は出来る順番から始めようと誓いました。
それ以外は決して一切やらない。
しかし、お客様の美しい暮らしづくりに関わることはとことん追求していく。この企業文化を徹底して浸透させていく。これを私がリタイアするまでの最大の任務と覚悟しております。
長い間私の勝手なブログにお付き合いいただきました事を心から感謝申し上げます。
齋藤 伸一
マナトレーディング株式会社
「MANAS‐TEX」「Time」などのオリジナルコレクション(国内在庫品)から世界のトップエディターコレクション(海外取り寄せ商品)まで、世界各国から集めたよりすぐりのインテリアファブリックスを柱に、多彩なイメージと幅広いバリエーションで市場の様々なニーズに対応。