自宅で臨場感あふれる映像体験を! シアタールームの魅力や作る際の注意点などをご紹介
2025.9.4
こだわり
Earnest architects

高級住宅をご検討中のお客様の中には、ご自宅にシアタールームを備えたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。専用の空間を設けることで周囲を気にせず、映画館さながらの映像と音響を、心ゆくまで堪能できます。プライベート空間にぜいたくな映像体験を日常に取り入れることで、住まいの価値はさらに高まります。
本記事では、シアタールームの概要や魅力、作る際のポイント・注意点、事例などをご紹介いたします。
目次
シアタールームとは?

シアタールームとは、大画面スクリーンや高品質な音響設備を備えた一室のことです。映画や音楽、スポーツ観戦などを堪能できる他、暮らす方のライフスタイルや趣味に合わせて自由に設計できます。防音にも対応した空間なら、趣味の楽器演奏や家族や友人とカラオケを楽しむこともできます。
自宅にいながら、趣味を堪能できるぜいたくな空間として、多くの高級住宅で導入されています。
ホームシアターとの違い
ホームシアターとは、既存の部屋に大型テレビやスクリーン、スピーカーを組み合わせ、自宅で迫力のある映像や音を楽しめるシステムのことです。ホームシアターの設置場所によって「リビングシアター」と「シアタールーム」の2種類に分けられます。
リビングシアターはご自宅のリビングや寝室に設置でき、比較的手軽に導入可能です。一方、シアタールームは、映画や音楽鑑賞専用に設けられた個別の空間で、遮光や防音を施した、映画館さながらの没入感を体験できるのが特長です。音や映像にこだわった本格的な設備が導入され、日常から切り離された特別な時間を過ごすことができます。新築やリフォーム時に導入されるケースが多く、用途や趣向に合わせ、どのような空間にするのか設計段階から検討できます。
シアタールームの魅力

シアタールームは、自宅の一室を日常から非日常へと変えられる特別な空間です。映画館さながらの迫力ある映像と音を自宅で体感できるだけではなく、防音性や遮光性を高めることで、周囲を気にせずに趣味の世界に没頭できます。
ここからは、シアタールームの魅力について詳しくご紹介します。
臨場感のある映像・音を楽しめる
シアタールームの最大の魅力は、臨場感あふれる映像と音響を自宅で楽しめる点です。専用空間なら遮光や防音を整えられるため、光の反射や外部の音に邪魔されず、映画館さながらの迫力ある映像を堪能できます。高級住宅のシアタールームは120~150インチスクリーンの設置が多く、自宅で映画館のような迫力のある映像体験が叶います。
さらに音響面でも、高性能スピーカーやデジタルサラウンドスピーカーを導入することで、音の定位や重低音の響きまでリアルに再現可能です。自宅でありながら没入感の高い体験を実現できるため、映画鑑賞や音楽、スポーツ観戦など、あらゆるエンターテインメントをより深く楽しむことができます。
好きなタイミングで好きなだけ楽しめる
ご自宅にシアタールームを設けると、自分の好きな時間に心ゆくまで映画や音楽を楽しめます。防音設備を整えたシアタールームの場合、深夜や早朝でも周囲に気を使う必要がありません。映画館の上映時間や混雑を気にする必要がなく、思い立ったときに自分のペースで鑑賞できるのは大きな魅力です。
さらに、家族や友人と一緒にプライベートな空間で楽しんだり、ひとりで集中して没入したりと、利用スタイルも自由自在です。自宅ならではのリラックスした環境で、時間を気にせず心ゆくまで映像や音楽に浸ることができるのが、シアタールームならではの魅力です。
さまざまな楽しみ方ができる
シアタールームでは映画鑑賞だけではなく、スポーツ観戦や音楽鑑賞など幅広いコンテンツを存分に楽しめます。ゲームも臨場感のある大画面や大迫力の音響で行え、カラオケや楽器演奏も周囲を気にせず楽しめます。
プロジェクターや大型スクリーン、サラウンドシステムが備わったシアタールームは、自宅に居ながら迫力ある映像と音で、あらゆるエンターテインメントを体験可能です。多彩な楽しみ方ができるシアタールームは、趣味の幅を広げる特別な空間として注目されています。
シアタールームに必要な機材

ご自宅にシアタールームを導入するには、映像や音響を十分に楽しめる機材を揃えることが欠かせません。ここでは、シアタールームに必要な主な機材と選び方のポイントをご紹介します。
プロジェクター・大型テレビ
シアタールームの中心となるのが、映像を映し出す機材・プロジェクターです。プロジェクターには、設置方法や用途に応じて、以下のような種類があります。
●卓上に置く据え置きタイプ:性能が高く、大画面でも鮮明な映像を映し出せる
●天井に固定する天吊りタイプ:省スペースで場所を取らない。電源や配線工事が必要になる場合もある
なお、映像を映すためには、視聴距離に合わせたスクリーンサイズを計算することが大切です。「スクリーンサイズ = 視聴距離(cm)÷3」という計算式で目安を算出でき、100インチのスクリーンを設置する場合には、約3mの距離が必要です。またプロジェクターではなく、大型テレビを導入するケースもあり、映像の明るさや鮮明さに優れ、省スペースながら高精細な映像を楽しめます。
LEDパネル
プロジェクターと違い、LEDパネルは画面全体が自発光するため間接光がある環境でもクリアな映像を楽しめます。スクリーン投影と異なり、画面全体が均一に発光するため、高輝度で鮮明な映像を再現でき、視野角も広く複数人での鑑賞にも適しています。さらに寿命が長くメンテナンスが少ない点も大きなメリットです。映画鑑賞だけでなく、スポーツ観戦やゲーム、カラオケなど動きの速い映像コンテンツにも強く、応答速度の速さで迫力ある映像体験を実現します。また、薄型のLEDパネルは設置性が高く、インテリア性を損なわずに導入可能です。
当社の青山ショールームには、壁一面に広がる横6m・縦2.4mの大迫力LEDパネルを設置しています。インテリア性に優れた最新の映像体験を実際にご体感いただけますので、ぜひお気軽にご来場ください。

スクリーン
プロジェクターを導入する場合、自宅のシアタールームには専用スクリーンの設置がおすすめです。白壁に直接映す方法もありますが、スクリーンを用いることで映像の明暗や色彩がより鮮明になり、映画館さながらの臨場感を得られます。電動タイプならリモコンで簡単に収納でき、使わないときはすっきりと片付けられるのも魅力。サイズや設置方法も多様なので、自宅の広さやインテリアに合わせて選ぶことで、シアタールームをより快適な空間に仕上げられます。
画面比率は映画や地上デジタル放送に対応した16:9が一般的で、部屋の広さと視聴距離を考慮してサイズを選びます。HDMIで接続するものが多いですが、最近ではWi-Fi対応で配線不要なものも登場しています。配線が見えないため空間をすっきり保つことができ、インテリアとの調和も取りやすいのが魅力です。
映像出力機器
プロジェクターを利用する場合には、映像を再生する出力機器が欠かせません。DVDやBlu-rayディスクを鑑賞する場合や録画したテレビ番組を楽しむ場合には、レコーダーやプレーヤーからプロジェクターへ映像を入力します。
近年では、動画配信サービスを利用する方が増えています。その場合はストリーミングデバイスを使えばNetflixやAmazon Primeなどの配信サービスを自宅のシアタールームで快適に視聴できます。楽しみ方に合わせた映像出力機器を選ぶことで、快適で幅広いコンテンツを楽しめるシアタールームが実現します。
スピーカー・アンプ
臨場感を高めるためには、スピーカーの選定も重要です。形状にはセパレート型とマルチスピーカー型があり、セパレート型はスピーカーとウーファー(低音を再生するスピーカー)を個別に配置でき、音の迫力を自在に調整できるのが特長です。一方、マルチスピーカー型は前後左右を囲むように複数のスピーカーを設置し、映画館さながらの立体的な音響空間を実現します。
さらにスピーカーを選ぶ際は、チャンネル数(ch)も確認する必要があります。一般的なシアターでは5.1ch以上の構成が用いられ、正面・左右・後方の計5台にウーファーを組み合わせることで、多方向から音が響く臨場感を得られます。
さらに、7.1chや9.1ch対応のスピーカーセットを導入すると、より迫力ある音の広がりを体感可能です。気軽に楽しみたい場合には、サウンドバータイプやスピーカー内蔵型プロジェクターも適しています。用途やこだわりに応じて、適したスピーカーを選択してください。
また、アンプは音のバランスを最適化し、クリアで迫力あるサウンドを実現。シアタールームにおける音響環境を最適化する上で欠かせません。
シアタールームを作る際のポイント・注意点

シアタールームで特別な映像体験を味わうためには、設計や施工時に注意すべき点が多くあります。ここからは、シアタールームを作る際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
防音対策をする
シアタールームでは臨場感のある音響を楽しめる一方、外部に音が漏れてしまう恐れがあります。防音対策を施すことで映画や音楽を大音量で楽しんでも外部への音漏れを防ぎ、自宅で安心して利用できます。防音対策には、建材や内装材に防音性能の高いものを使用することが大切です。
代表的な方法としては、二重サッシや防音ガラスで外部からの騒音を遮断し、音漏れも防ぐ工夫や壁を二重構造にして間に吸音材を充填することで、隣室への音の伝達を軽減できます。ドアには遮音材を組み込んだ防音ドアを採用し、床は浮き床構造にすることで振動音を抑えることも効果的です。吸音パネルや厚手のカーテンを設置するなどの工夫を加えれば、映画館さながらの臨場感を安心して楽しめる理想的なシアタールームを実現できます。
また、防音対策をすると外部からの騒音を遮断する効果もあるため、映像や音楽に没頭できる環境も整います。
遮光対策をする
シアタールームで鮮明に映像を映し出すには、光の調整が重要です。外部からの光が差し込むと画面が白っぽく見えてしまい、臨場感が損なわれます。もっとも手軽なのは遮光カーテンやロールスクリーンの設置で、外光を遮断し室内を暗く保てます。二重カーテンやブラインドを組み合わせれば、用途に応じて光量を細かく調整可能です。また、遮光フィルムやLow-Eガラスを採用すれば窓からの光を抑えつつ快適性を確保できます。
シアタールームが地下室なら遮光対策はもちろん、防音対策にもつながります。設計段階から窓位置や部屋の配置を工夫することも、理想的なシアタールームづくりに欠かせません。
快適に過ごすための工夫をする
シアタールームは長時間過ごす空間であるため、快適性を高める工夫も欠かせません。いくつかのポイントをご紹介します。
●リラックスできるインテリアを設置する
シアタールームを快適に過ごすためには、インテリア選びが欠かせません。まず、壁や天井は光の反射を抑えるために落ち着いた濃色やマットな素材を採用すると、映像がより鮮明に映し出されます。床にはカーペットや吸音性のある素材によって、音の反響を抑えたクリアなサウンドを実現します。
家具は、長時間の鑑賞に適したリクライニング機能が付いたソファやシェーズロングチェア、座面のクッション性や背もたれの高さなどを考慮しましょう。また、友人を招いて楽しむのか、夫婦でゆったり過ごすのかなど用途に応じて最適な家具を選ぶことで、機能性とデザイン性を両立させた、快適なシアタールームをつくることができます。
●スマートリモコンを用意する
自宅のシアタールームをより快適に楽しむには、スマートリモコンの導入が効果的です。照明やエアコン、プロジェクターやスピーカーなど複数の機器をまとめて操作できるため、入室後すぐに映画鑑賞に最適な環境を整えられます。「映画モード」や「ゲームモード」といったシーン設定を作れば、ワンタッチで照明や音量、画面設定を切り替え可能です。さらに、スマートフォンやタブレットから操作できるタイプなら、離れた場所からでも簡単に環境を調整できます。操作の手間を減らすことで、シアタールームの没入感と快適性を最大限に引き出せる機能です。
配線に注意する
多くの機器を接続するシアタールームでは、配線が乱雑になると見た目の印象が損なわれてしまいます。ケーブルを整理し、見えない場所に整理する工夫が大切です。
設計段階で天井裏や壁裏に配線を収める方法を取り入れると、空間全体がすっきりと整います。専門の設計事務所や電気工事業者と相談し、美観と安全性を兼ね備えた配線計画を策定してください。
また、複数の機器を同時に使用するため、電源容量やコンセントの数を十分に確保する必要があります。
アーネストアーキテクツが手掛けたシアタールームの施工事例

建築設計事務所のアーネストアーキテクツは、空間設計にこだわりのあるお客様のニーズに応えた住宅設計を行っています。シアタールームにおいても音響設備や防音設備を完備した、快適な鑑賞環境を提供しています。
3D IMAX並みの映画機材を備えたシアタールームや、スクリーンを上げるとガレージの愛車が見える個性豊かな作品など、さまざまな事例をご紹介しています。これらのシアタールームは、映画鑑賞にとどまらず、カラオケや音楽ライブの視聴など多目的に楽しめる空間として設計。お客様のライフスタイルに合わせたシアタールームの実例をご覧いただけますので、自宅にシアタールームをご検討の際はぜひ参考になさってください。
自宅で臨場感あふれる映像体験を堪能しよう

映像や音楽を大迫力で味わえるシアタールームは、住まい全体の価値を高める特別な空間です。アーネストアーキテクツはシアタールームの空間設計においても豊富な実績を誇り、お客様の理想に寄り添った設計を行っています。自宅にシアタールームの設置をお考えの方は、ぜひアーネストアーキテクツへご相談ください。
映画館さながらの臨場感ある映像・音響設備から、カラオケや音楽ライブなど多目的に楽しめる空間まで、お客様のライフスタイルに合わせた最適なプランをご提案いたします。防音・遮光や配線計画、快適なインテリアまでトータルでサポート。世界にひとつだけの特別なシアタールームをご提案いたします。