ホームジムを導入する際に押さえるべきポイント6選!器具を選定するコツや事例もご紹介
2025.8.8
こだわり
Earnest architects

好きなタイミングに気兼ねなくトレーニングに集中できるホームジムは、近年、高級住宅の設備として注目を集めています。自由なトレーニング環境を手に入れる一方で、設計時の計画を誤ると、後悔してしまうことも。
そこで本記事では、快適で機能的なホームジムを実現するためのポイントや、器具選定のコツ、アーネストアーキテクツが手掛けた施工事例などをご紹介します。理想のホームジムを導入したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ホームジムのメリット

ご自宅にホームジムを設けることで、自由にトレーニングできる環境が手に入ります。ここからは、ホームジムの主なメリットをご紹介します。
好きなタイミングでトレーニングできる
ホームジムがあることで時間に縛られず、自分のライフスタイルに合わせて自由にトレーニングが行えます。
一般的なスポーツジムでは、移動時間や営業時間、混雑状況を考慮する必要があり、思い立ったときにトレーニングを始めることは難しいものです。一方、自宅にホームジムがあると、深夜や早朝など空いた時間を利用してすぐにトレーニングに取り組めます。
仕事や家事、育児で忙しい方でも、ご自身のペースで体を鍛えられるホームジムは大きな魅力です。例えば、ミーティングの合間でも使用でき、いつでもトレーニングを行うことが可能です。
周囲を気にする必要がない
トレーニングジムが続かない理由の一つに、周囲の目が気になってしまうことが挙げられます。体型に自信がない方や、トレーニングマシンの使い方に不慣れな方にとっては、他人の視線がストレスになり、思うように運動に集中できないこともあります。
さらに人気のトレーニングマシンや器具を使う際に順番待ちが発生し、十分なトレーニング時間を確保できないという問題が生じることも。待ち時間にペースを乱されるのは、モチベーションの低下につながりかねません。
その点、ホームジムの場合、完全にプライベートな空間でトレーニングが可能です。ご自身の外見やフォームを気にせず、自分のペースで集中して運動に取り組めます。
好みのトレーニング環境を作れる
ホームジムの魅力の一つは、自分自身の好みに合わせて空間や設備を自由にカスタマイズできる点です。一般的なトレーニングジムは、幅広い年齢層や利用目的に対応することを前提に設計されており、内装やマシン構成も万人向けの施設が多いです。
その点、ホームジムは、ご自身に合ったトレーニングマシンや器具を自由に導入可能です。内装にもこだわりを反映できるため、自然とトレーニングのモチベーションも高まります。
感染症対策や衛生面でも安心
ホームジムは、不特定多数が利用するジムと異なり、自分や家族だけが使用するため感染症リスクを大幅に軽減できます。共有器具を使う必要がなく、使用後の清掃や消毒も自分のペースで行えるため、常に衛生的で清潔な環境を維持可能です。人が多い時間帯を避ける必要もなく、安心してトレーニングに集中できることが、ホームジムの大きな魅力です。
ホームジムのデメリット

ホームジムには多くの魅力がありますが、快適に使い続けるためには、事前に知っておきたい注意点もいくつか存在します。ここでは、ホームジムの主なデメリットをご紹介します。
初期費用がかかる
先述した通り、ホームジムを設けるには初期費用が必要です。初期費用には、トレーニングマシンの購入費や、ダンベル・マットといった小物類、床の補強工事・防音対策費用などが含まれます。
なお、本格的な設備を導入するかどうかでも、初期費用は大きく変わります。早い段階でご自身の理想を設計事務所やハウスメーカーに伝えて、どのくらい費用がかかるのかをシミュレーションすることが大切です。
床や音への配慮が必要
ホームジムを快適に使い続けるためには、床の強度と防音対策に注意が必要です。トレーニング中にダンベルを床に置くことやバーベルを持ち上げて下ろすことによって、想像以上の振動や音が発生することがあります。
特に2階以上のフロアにホームジムを設置する場合、下の階への影響は無視できません。
器具をメンテナンスする手間がかかる
ホームジムでは、使用するトレーニングマシンや器具のメンテナンスをご自身で行う必要があります。メンテナンスを怠っていると破損や故障のリスクが高まり、場合によっては重大な事故につながる可能性もゼロではありません。
定期的な掃除やネジの締め直しといったメンテナンスを習慣付けることが重要です。また、必要に応じて専門業者に点検を依頼することで、安全性と快適性を維持できます。
後悔しないために! ホームジムで押さえるべきポイント6選

理想的なホームジムを実現するには、単にトレーニングマシンや器具をそろえるだけでは不十分です。ここからは、ホームジムを設ける際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
安全スペース・動線を確保する
ホームジムの設計で見落とされがちなのが、安全スペースと動線の確保です。
マシンとマシンの間には少なくとも60cm以上、バーベルなどを扱うゾーンでは1m以上の安全スペースを確保します。
またトレーニング中にスムーズに移動できるよう、動線設計も重要です。出入口からトレーニングマシンまでのルート、マシンから休憩スペースや水分補給の場までの動線を想定して設計することで、使い勝手の良いホームジムが実現します。
収納やスピーカーなどの設備も導入する
ホームジムの満足度を高めるには、トレーニングマシン以外の周辺設備にもこだわることが大切です。具体的には、以下のような設備を採り入れることで、より快適で機能的な空間になります。
【鏡張りの壁】トレーニング中のフォームを確認でき、空間に奥行きをもたらす効果も
【収納スペース】チューブ、ヨガマットなどの小物をすっきり整理でき、使用後も美しい空間に
【スピーカー・ディスプレイ】音楽や映像を流す環境を整えることで気分が高まり、楽しいトレーニングが可能
【照明計画】色温度や照明の配置を工夫することで、スタイリッシュな雰囲気を演出
床の強度を高める
ホームジムを設ける場合、まず床の耐荷重性能を十分に確保することが重要です。特にバーベルや大型マシンを使用する場合、コンクリート床の採用が理想的です。既存のビルトインガレージをホームジムに転用するケースでも、この点を確認してください。
さらに、衝撃や振動を吸収するゴムマットを敷くことで床へのダメージを軽減できます。荷重分散を目的に合板を敷き込むのも有効です。局所的な荷重集中は床の損傷リスクを高めるため、これらの工夫は必須といえます。
室内の高さを意識する
ホームジムの計画では室内の広さだけではなく、天井高の確保も重要です。特にラックやバーベルスタンドといった高さを要するトレーニング器具を設置する場合、天井高に余裕がないと、安全性やトレーニングの自由度が損なわれます。
目安としては、2,400mm以上を確保すると、多くのマシンや器具が問題なく設置でき、圧迫感も軽減されます。この高さがあれば、プルアップ(懸垂)やオーバーヘッドプレスといったトレーニングも問題なく行えます。
コンセプトを明確にする
理想のホームジムの具現化には、空間全体のコンセプトを明確にすることが大切です。内装材や照明、装飾、カラーリングなどに統一感を持たせることで、トレーニングへのモチベーションを高める効果が期待できます。
例えば、モノトーンで統一した都会的な雰囲気の空間、木目と観葉植物を組み合わせたリラックス空間、白で統一した清潔感のある空間など、デザインの方向性は多岐にわたります。
SNSや設計事務所のWebサイトなどで事例を参考に、気に入ったデザイン要素を採り入れることで、満足度の高い空間づくりが可能です。コンセプトが明確であれば、後から設備を追加する際も統一感を損なうことはありません。
モチベーション維持の重要性を考える
ホームジムは外出不要で自由に使える反面、強制力が働きにくいという側面があります。実際に、理想の環境を整えたものの、しばらくすると利用頻度が下がってしまうケースも少なくありません。
計画段階で、日常的に運動を続けているか、トレーニングの優先度が高いかどうかを確認し、自分に合った利用スタイルを想定することが大切です。
また、パーソナルトレーナーを自宅に招くことで、正しい指導を受けながら運動習慣を定着させる方法もあります。専門家のサポートを受けることで、モチベーション維持や継続性の確保につながります。
ホームジムで器具を選定する際のコツ

ホームジムに導入するトレーニングマシンや器具は、ご自身の目的や室内の広さなどに応じて選ぶことが大切です。ここでは、ホームジムのレベル別に導入する器具の例をご紹介します。
ホームジムのレベル | 導入するトレーニングマシン・器具の例 |
---|---|
コストを抑えたホームジム | ●フラットベンチ+可変式ダンベル ●シンプルながら全身をバランス良く鍛えられる器具を導入する ●自重トレーニングや軽量トレーニングを行いたい方に適している |
中級者向けのホームジム | ●アジャスタブルベンチ+バーベル+ハーフラックまたはパワーラック ●重量トレーニングにも対応できる |
本格的なホームジム | ●パワーラック+ベンチ+バーベル+各種プレート類 ●本格的な筋力トレーニングに対応 ●ある程度広いスペースが必要な上に、床の強度を高める必要がある |
アーネストアーキテクツが手掛けたホームジムの施工事例


アーネストアーキテクツでは、地下にホームジムを設けてトレーニングに集中できる空間を実現した事例や、景観の良い場所に配置してプールを眺めながら心身をリフレッシュできるホームジムを備えた高級住宅の事例など、ライフスタイルに合わせて設計された豊富な実例があります。
ホームジム施工事例をご覧いただき、理想のホームジムづくりの参考にしてください。
自分好みのホームジムでトレーニングを行おう!

ホームジムは、好きなタイミングで気兼ねなく体を鍛えられる贅沢な空間です。器具の選定や配置、空間デザインなどにこだわることで、トレーニングのモチベーションを高め、日常の習慣として定着させやすくなります。
ただし、ホームジムを導入するには専門的な設計配慮が欠かせません。どのような器具や設備が必要か、動線や荷重・換気計画をどうするかなど、細部まで丁寧に検討することが、快適で安全、そして後悔のないホームジムの実現につながります。
アーネストアーキテクツでは、高級住宅設計の豊富な経験を活かし、上質なホームジムを多数手掛けています。動線・防音・荷重計画など専門的な設計ノウハウをもとに、住まい全体と調和し、日常のモチベーションを高める上質なホームジムを実現します。
理想のホームジムを検討中の方、ホームジムに興味がある方は、お気軽にご相談ください。