2023.5.9

こだわり

Earnest architects

アーネスト本第2弾!当社のCG・動画について

アーネスト本の第2弾となる書籍は、12邸の作品をクローズアップしてご紹介したページがメインとなりますが、その、作品紹介の中でも用いられたCG(コンピューターグラフィックス)や動画(ウォークスルー)について、ご紹介するページも設けています。今回のコラムでは、この「CG・動画」についてお話致します。

当社は視覚的に分かり易い設計を心掛けています。図面だけでは分かりにくい空間構成も、絵として見ることができるCGは、当社が設計を進める上でなくてはならないツールになっています。書籍の取材では、CGや動画を制作する専門部署の責任者が対応させていただきました。当社のプレゼンテーションを担当するコンセプトデザイナーでもあります。
当社の設計スタイルをご存知ではない方もいらっしゃると思いますので、簡単にご説明致します。当社は、プレゼンテーションを担当するコンセプトデザイナーと、お客様と一緒に家づくりを進める担当設計士のディレクトデザイナーを別けた「二段階設計(分業制)」を行っており、書籍でも語られる部分ですが、個人住宅を手掛ける建築設計事務所では珍しい『組織設計』を採用しています。個人の知識や経験には限界がありますが、各分野のプロフェッショナルがひとつのプロジェクトを一緒に取り組むことで、それぞれの知恵を持ち寄り、視野を広げ、不可能を可能にしたり違った切り口を切り開き、建築の新たな価値の創出に取り組んで参りました。



そんな、『組織設計』を行う当社で、プレゼンテーションを専門に行うコンセプトデザイナーが書籍のCG・動画のコラムでお伝えするのは「CGでなにが分かるのか?」というもの。形状や間取りの他にもデザインやインテリアがあり、仕上げによってその印象は大きく変わります。例として、当社WEBサイトのCGページでご紹介している「極東のエッセンス」を挙げると、最後に掲載しているリビングダイニングは、アクセントウォールの素材によって、印象が大きく異なることが伝わるのではないでしょうか。その他にも、光の入り方、プライバシーの確保なども、CGによって視覚的に分かります。下記のCGは、海沿いの別荘計画で生垣の裏には道路がありますが生垣によって不要なものや視線をカットし、内部のプライバシーが保たれていることがご理解いただけると思います。海が見える適正な高さを算出して、プールサイドから臨む景色のイメージを忠実に再現しました。CGは空間を視覚的にわかりやすく表現したものですが、それだけではありません。また、コンセプトデザイナーは必ず現地に足を運び、その環境を理解した上で計画を練っていきます。



今回、書籍の取材に同行させていただいた際に、これは皆様にお伝えしたいと思った事がございます。コンセプトデザイナーが取材の中で言っていたのですが、「例え、支離滅裂な要望でも、求める要望は何でも伝えてほしい」という点です。モダンでエレガントな家、閉鎖的で開放的な家、広くて狭い家など一見すると相反するように聞こえますが、そこに、ヒントが隠されていることも多いです。また、インテリアスタイルもさまざまあり、自分の好みが分からないという方も珍しくありません。シンプルなモダンも、日本らしい和風も、気品あるエレガントも、それぞれ異なる良さがあるので絞ることができない気持ち、すごく分かります!では、漠然とした要望の中で、理想の住まいを導き出すにはどうしたら良いか?それには、思いの丈を伝えることが一番です。伝えたい要望がわからない場合は、どんな暮らしがしたいのか?または、今どんな暮らしをしていて、どんな不満があるのか?などでも構いません。どこに焦点を合わせればお客様が求める理想の住まいになるのか、知恵を絞り、取捨選択し、より良いものを導き出すのが私たちコンセプトデザイナーの腕の見せ所と、頼もしく語っていましたので遠慮は無用です!
「家は3回建てないと理想の家にならない」という言葉も聞きますが、そうならないためにも「CGや動画」など視覚的に分かり易いものを用いて、お客様が設計に参加しやすい環境を整えています。
今回の書籍では、当社の取り組みや考え方もお伝えできればと思っています。

次回は、40周年を記念する書籍に相応しい「これまでとこれから」についてお話致します。お楽しみに!

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