2023.3.6

こだわり

Earnest architects

アーネスト本第2弾!「どんな本にするのか?」

前回のコラムでは、創立40周年を記念してアーネスト本第2弾となる書籍制作のお知らせをしました。今回は書籍の内容を決める企画会議の一部を、皆様にご紹介したいと思います。

本を発行するにあたり、まず相談したのは「どんな本にするのか?」です。
前回の本を発行してから月日が流れ、現在、画像はSNSを通していくらでも手に入る時代になり、以前の“写真集”のような内容では難しいのではないか?との疑念が湧いてきました。
確かに、ご依頼いただく多くのお客様が、Pinterest(ピンタレスト)やInstagram(インスタグラム)などで、理想に近い住まいの写真を取集されています。世界中の画像が手軽に手に入るようになった昨今、皆様が「本」に求める要素とはなんだろうか?意見を出し合いました。
その中で、上がってきたのが画像だけでは分からない、もっと設計の深い部分。「設計力」をご理解いただける内容にしたい!との方向性です。

当社が手掛ける住まいは「プライバシーが守られた、開放的な空間」や「都心の住宅街でありながら、自然を感じる住まい」など、相反する要素を叶えています。また、当社の特徴は『クライアントの個性を大切にした家づくり』です。創立当初から、豊かさの基準は人によって異なり、万人に向けた住宅は有り得ない。住み手が心地良いと感じる住まいをつくることで自ずと個性が発揮され、HPに掲載させていただいているように多彩な作品を生み出しています。また、そうした姿勢が支持され、40年という長きに渡り、皆様のお住まいをお任せいただけていると思っております。



書籍企画当初、出版社の方から30邸をご紹介する構成案をいただきました。
「プライバシーと開放感の両立」「緑と光と水による非日常感の演出」「趣味を満喫する極上の空間」と3つの章に分け、作品を分類していく構成でした。しかし、この3つの章では作品に共通している点が多く、章で作品を分類するより1邸1邸の個性に焦点を当て、クライアントが想い描く住まいをどのようにして具現化しているか?そこに焦点を当てた構成にすれば、当社が行う家づくりの姿勢や設計の視点など、より深く知っていただけるのではないかと考え、構成の変更をお願いしました。

書籍では、これまでお伝えし切れていない“設計”の部分をより深くご紹介したいと思い、掲載邸を企画当初の30邸から12邸と絞り、1邸の内容を充実させ、「見て楽しむ」「幅を広げる」「深く理解する」という3部構成でポイントを丁寧に解説し、図面やCGを交え、ご覧いただける予定です。
この12邸は、色鉛筆などに用いられる基本12色とリンクしています。住み手の個性(カラー)を全面に打ち出すことで生まれる作品を、より分かりやすくお伝えできるのではないかと考えました。当社の作品はそれぞれ異なる個性を放ちますが、それが住宅の『あるべき姿』だと思っています。それを象徴するため、異なるカラーの12色と12邸をリンクさせた構成としました。

また、この12色のカラーをインデックスとして使用することで単調な作品紹介とせず、本を見返す際も該当作品を探しやすくなっています。クライアントのカラーによっていかようにも変化する、当社の設計スタイルをお伝えする本を現在も模索中です。皆様にお手に取って頂ける面白い本になるように、チーム一丸で検討していますので、ご期待ください!

次回の掲載では何をポイントに12邸を選択したのか?掲載邸の選定についてご紹介したいと思います。
お楽しみに!

目次イメージ(考案段階)

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