2021.9.6

キッチン

保科卓

arflex japan

第3回 モルテーニ・ダーダ東京のキッチン空間提案 後編

前回に続き、モルテーニ・ダーダ東京に展示中のキッチンと空間提案をいくつかご紹介します。

まずご紹介するのは、2007年にエルデコインターナショナルデザインアワードを受賞し、イタリアで人気を誇るシリーズHi-LINE 6を「キッチンで暮らす」という新たなコンセプトのもと、2018年に、より現在のモルテーニらしさを表現した新たなフレームデザインで誕生した、「Hi-LINE 6 FRAME DOOR(ハイライン シックス フレーム ドア)」です。モルテーニのどんな家具とも調和する、LD空間に溶け込みやすいシンプルさを持ちながら、扉を縁取る金属フレームがアクセントとなった、スタイリッシュなキッチンです。

直線による一体感を感じさせる最もスタンダードなキッチン。前回ご紹介の「見せる(魅せる)」PRIMEのシーンと比較して、こちらは壁面のコラムユニットを組み合わせながら、収納力を活かした「無駄なく隠す」ための様々な工夫がこらされた空間としてご提案している。

左)ピボット コラム。175度の開口部とマグネット・クローズドアで、調理中は扉が邪魔をすることなく自由な動きを可能にし、調理が終了したら扉を閉じることで中のものをすっかり隠してしまうことができる。 右)リヴォルヴィング コラム。1988年にダーダが独自開発した画期的なコーナーパントリー。360度回転機構により、手の届きにくい奥まで無駄なく大容量の収納を可能にする。
その他、便利なポケットや可動棚板など様々なアクセサリーを組み合わせることで、デッドスペースをつくらず、別途パントリースペースを設ける必要がないほどの収納力を実現する。これらのコラムユニットは、ダーダのどのキッチンとも組み合わせてお使いいただくことが可能。

続いてご紹介するのは、〈Armani / Dada (アルマーニ / ダーダ)〉 のキッチンです。ダーダは2008年より、ジョルジオ・アルマーニ デザインのインテリアブランド 〈アルマーニ / カーザ〉とのパートナーシップによるキッチンブランド 〈アルマーニ / ダーダ〉を展開しています。取り扱いシリーズは3種。「デザインと快適さ、機能とエレガンス」をコンセプトに、ジョルジオ・アルマーニ氏がデザインを行い、ダーダが製造・販売を行っています。ショールームでは、「まるでアルマーニの洋服をまとっているかのうように、隠すこと」という考え方から、ビルトイン機器はすべて隠し、キッチンを感じさせないデザインのキッチン「SLIDE(スライド)」をご紹介しています。

アイランドキッチンのワークトップがダイナミックにスライドし、コンロ、シンクなどを全ておさめることが可能。重厚感のあるカウンター厚に対して、重さを感じさせない操作性の高さは、ダーダならではの技術。

近年、キッチンは他のスペースから離れて料理をする場所ではなく、家族が集まり、コミュニケーションをとったり、親が料理をする傍らで子どもたちが勉強をしたり、仕事をしたりと、もはや暮らしの中心的な存在になっているご家庭が多いのではないでしょうか。キッチン、ダイニング、リビングの境目はなくなり、ひとつの空間として存在することが多くなっています。さらに、昨年から続くコロナ禍の暮らしの中で、家で過ごす時間が長くなり、私自身、今まで以上に料理をするようになりましたし、キッチンで過ごす時間が増えました。キッチンには料理をするための機能だけでなく、心地よく過ごすための空間づくりが求められていると感じます。アルフレックスジャパンでも、優れたシステム収納を展開する〈モルテーニ〉、そして同グループのキッチン〈ダーダ〉を取り扱うことで、ご提案の幅が格段に広くなりました。さらにカーテン、ラグ、照明、アート、グリーンなどのインテリアエレメントを含め、お客様おひとりおひとりのご希望に合った、心地よいお住まいづくりのお手伝いができれば幸いです。ぜひ各店にご来店いただき、お気軽にご相談ください。

最終回の次回は、モルテーニ・ダーダ製品を含めた、アルフレックスジャパンの提案の広がりについてご紹介したいと思います。


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