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アーネストコラム酒酒落落 野村皮膚科医院・院長 野村有子先生 第一回「風を感じる」

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年8月19日

第一回「風を感じる」


「さわやかな草原」でイメージするもの…青い空にポッカリ白い雲が浮かび、明るい緑色の草木が風にたなびいている。そして、そこのど真ん中に立った時に感じるものは、きっと、どことなく甘い香りと心地よい風。
人間の五感すべてがリラックスできる瞬間です。ここでのキーワードは「風」。


風とは、目で動きを感じる、耳で音を感じる、そして肌で直接感じることができるもの。肌で感じる風の風速は1.6mから。0.3m以上1.6m未満は風力階級「1」で、肌には感じないけれど煙がたなびくくらいの風の強さです。風力階級「2」は1.6m以上3.4m未満で、顔に風を感じて、木の葉も揺れ始める強さで、心地よいそよ風とも言えます。風力階級「3」は3.4m以上5.5m未満で、木の葉や小枝が絶えず動く強さで、蒸し暑い時にはさわやかに感じる風です。風力発電機が動き始めるのも風速3mから。人にとっても環境にとってもやさしい風はここまでです。風速10mを超えると傘がさしにくくなり、風速20mを超えると甚大な被害を引き起こしてしまいます。


私はそんな風に魅せられ、「風探偵団」を結成しました。きっかけは、17,8年ほど前に放映されたTwisterという映画です。内容は、竜巻の研究家が、竜巻を追いかけながら、竜巻の中で生じている風の流れを解析していくというもの。偶然にも映画を見た数日前に千葉県で竜巻がおきた、というニュースがありました。映画を観終わってそのまま車で千葉へ直行。途中で地図を購入し、地番をみながら向かったのですが、山や畑で地番も道表示もほとんどなく、木の倒れた跡や倉庫の屋根が吹き飛ばされた跡などが、どこにどう点在しているのかよくわからないままに帰宅。
翌週、その頃出始めたばかりのカーナビゲーション「コロンブス」を取り付け、竜巻の通ったと思われる場所にマーカーを付けながら車を走らせました。そしてやっと、竜巻の軌跡を突き止めたのです。


以後、風を感じる場所、風車や風力発電のある場所を見に行き、カメラに収めるようになりました。最も気に入っている場所は、カリフォルニア州のパームスプリングスです。ちょうどいい風の通り道になる広大な谷間があり、風力発電機が無数に並んでいて、その姿はまるでお花畑のような「風の畑」ともいえます。


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日本国内でもクリーンエネルギーとして風力発電は増えてきていますが、まだ国内のエネルギー供給の1%もありません。風力発電で発電した電力が、自由に使える電線を通して、自由に家庭やオフィスで使えるようになってほしいですね。


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さて、風は肌で感じます。いい風を感じる肌になろう…そのような思いで日々、皮膚科医としての診療を行っています。医院は、風をイメージしたビル「チャリオタワー」の1〜4階を利用して診療を行っています。チャリオとは、インド洋に雨季の前に吹く南風のことで、恵みをもたらす風ともいわれています。


ここで、チャリオタワーのご案内を一言。


1階エントランスは「風の散歩道」で、駐車場を完備しています。


2階は診療部門「医療法人そよ風会」野村皮膚科医院で、待合室には診療に関する情報の流れるモニター、患者様に読んでほしい皮膚病の簡単なパンフレットや雑誌なども展示しています。「一人一人の患者を大切にし、最高の医療を提供する」という医療理念のもとに、あらゆる皮膚疾患について丁寧に説明をし、治療からスキンケアにいたるまできめ細かな指導を行っています。


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3階には、お肌のためのいくつかのお部屋が備えられており、アレルギー対応モデルルーム「風の玉手箱」では、アトピー性皮膚炎を中心に、アレルギー対応グッズなどを紹介し生活指導を行っています。


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「グリーンブリーズ」はスキンケア製品の展示・販売コーナーで、肌にトラブルに悩まれている方でもご使用いただけるものを紹介しています。


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「風の広場」は広い吹き抜けの空間で、待合室としてご利用いただいています。


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4階は「風のアカデミー」。セミナーも行える空間です。アレルギー対応の食材を扱った「皮膚科のカフェ」とナチュラル・エコ・アートをコンセプトとしたギャラリーも併設しています。




チャリオタワーは、アーネスト様のご尽力で、「風」を感じる素晴らしい空間として完成しました。今後もこの場で多くの方々に恵みをもたらしますよう、頑張っていきたいと思います。(続く)


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「アーネストコラム酒酒落落」第22回目の連載がはじまります

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年8月12日

アーネストとご縁が繋がった方々が、それぞれの視点で自由にテーマを設定し執筆いただく全4回の連載コラム「洒洒落落」。次回より第22回の連載を開始いたします。


ゲストは、神奈川県横浜市で皮膚科クリニックを開院されている野村有子先生。通常の皮膚科診療に加え、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー性疾患の専門的な治療や、美容的なアドバイスも行なうなど、幅広くきめの細かな診療で、悩める多くの人々の力になっておられます。




〜プロフィールご紹介〜


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野村有子先生


野村皮膚科医院 院長
皮膚科専門医、医学博士 


慶應義塾大学医学部卒業。
同大学医学部皮膚科教室入局後、同皮膚科助手、神奈川県警友会けいゆう病院勤務等を経て、横浜市に野村皮膚科医院を開業。
わかりやすく丁寧な診療を心がけており、美肌ドック・スキンケア教室・フットケア外来・在宅医療・病診連携にも積極的に取り組んでいます。多数の講演や雑誌取材等で、患者様に役立つ情報提供にも力を入れています。




* * *


アーネストでは、野村皮膚科医院のクリニックスペース、及び「風」をテーマとしたコミュニティスペースが一体となったビル「チャリオタワー」を建築させていただきました。


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大自然をイメージし、三次元を描いたカーテンウォールがダイナミック。目に見えない風をさまざまな方法で表現しています。


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5層吹き抜けの天井には、風を受けくるくると回るモビールが。
2階は診療スペース、3階以上はコミュニティスペースとなっており、カフェも併設。ゆったりと開放的な空間で、卵や牛乳を使わないスイーツなどが楽しめます。


「一人一人に最高の医療を提供する」ことを信条に、26年間、真摯に患者さんと向き合ってこられた野村先生。そんな先生が考える医療のいま、皮膚科医としてお伝えしたい「お肌」のお話、そして風をご専門とする研究者のご主人の影響でその魅力に魅せられた「風」のお話を、次回より全4回に渡って連載いたします。ご期待ください。




野村皮膚科医院ウェブサイト




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アーネストスクエアの新しいウェブサイトを制作中です

  • ABOUT US
  • 2013年8月05日

世界のインテリアブランドと提携を結び、品質デザインに優れた商品を特別価格にてご提供しているアーネストグループのインテリア部門「アーネストスクエア」。2009年の創立以来、多くのビジネスパートナーにご協力いただき、住宅に関するさまざまな商材を取り扱うようになりました。


世界各国の格式あるブランド、上質な日本のインテリアメーカーが選りすぐった家具やファブリック、キッチン・バスタブなどの設備、照明、オーディオなど、さまざまなアイテムを取り揃えておりますが、もっと気軽に、わかりやすくご検討いただきたいという思いから、今回、新たにアーネストスクエア専用のホームページアドレスを取得し、ウェブサイトの制作を進めております。


現在はアーネストグループのウェブサイト内にアーネストスクエア専用ページを設けておりますが、2013年8月末には、専用アドレスにて新しいウェブサイトが立ち上がる予定です。


少しだけページのイメージをご紹介いたします。


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TOPページは、インフォメーションのほか、「家具」「オーダー家具」「キッチン」「サニタリー」など、10のカテゴリーから気になるアイテムを探すことができる仕様といたしました。


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アーネスト独自のインテリアサービスについて。お客様への想いが綴られたページです。


「アーネストスクエア」のサービスの大きな特徴は、通常、アーネストで設計・施工をされる請負契約のお客様に対して行なわれるインテリアサービスを、地方都市を中心とした設計契約や、リフォーム・リノベーションをお任せいただいたお客様にもご提供できるという点です。


アーネストを窓口として、日本のどこにいても、世界の名だたるインテリアブランドの商品を購入することができます。


また、アーネストで建築されたお客様がリフォームや模様替えを行う際にも、専任のコーディネーターがアドバイスさせていただきます。


更に、ビジネスパートナーとの信頼関係の上に実現した、アーネストだけの特別価格を実現。コストを見直すことでデザインの幅が大きく広がり、住宅の完成度が向上する、お客様にとって多くのメリットがあると私達は考えます。


オープンは2013年8月末を予定しています。
素敵なインテリア、有益な情報が満載のウェブサイトを、ぜひお楽しみに。




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アーネストコラム「酒酒落落」医療通訳者 アビー・ニコラスさん 第三回「医療通訳者にとって欠かせないもの」

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年7月29日

3.医療通訳者にとって欠かせないもの


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最後に、医療通訳者にとって欠かせない点は色々とあるのですが、二つに絞ってご紹介したいと思います。


一つ目はプライバシーを守る事です。患者さんの氏名・年齢・性別・住所・国籍などはもちろん、その人の病状、処方された薬や検査とその結果、どこの病院で何科の診察を受けたのか、医療従事者との間での話の内容は一切外に漏らしてはいけない決まりになっています。また医療従事者やスタッフなど、病院内のすべての人のプライバシーも同様です。


さらに、通訳者自身の個人情報も漏らしてはいけません。自己紹介する時は氏名全部を名乗る事さえしないのですが、なぜでしょうか?
患者さんに通訳者の電話番号が知られてしまったと想定しましょう。慣れない国で生活するという事自体に、度合いは一律ではないにしても、ストレスの要素があります。人によってはそれが精神の不安定につながる場合も少なくありません。そんな患者さんから相談の電話がかかって来たら、通訳者は正しく責任を持って最後まで対処できるでしょうか。
通訳者は精神医学の専門家やカウンセラーではないため、誤った助言や手助けはかえって状態を悪化させることにもなりかねません。だからこそ個人情報を教えることはタブーであり、通訳者自身の家族や身内の前で話題にする事すら厳禁なのです。


そんな仕事ですから、慣れてくると独りで重荷を背負い込んでしまうことがあります。そんな時は守秘義務が保たれる相談相手、例えば同じ活動をする仲間の上司やコーディネーター、カウンセリング専門家などに話を聞いてもらうことで、通訳を続けるための三種類の健康(経済的健康・精神的健康・身体的健康)を維持するべく努めています。


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可能な限り、仲間同士でコミュニケーションをとることを心がけています。


二つ目は、患者さんが話しやすい態度を心がけることです。
通訳者の心の中にある、患者さんに対する思いやりや意気込みは表立っては見えませんが、初対面の患者さんに信頼してもらうにはどうすればよいでしょうか。まず、出身国の文化や習慣を理解し尊ぶことです。


一般に言葉の壁がある時、人は視覚での認知に頼るところが大きいといわれます。しかし表情や動作による印象の違いは国や文化によって時には大きく異なり、絶対的な目安など元々ないから大変です。親しみ易くするのは良い事のはずですが、その受け取られ方が国によって、文化によって、個人によっても異なります。
例えば、握手や相手の目を見て話すことが親しみや信頼を表すという欧米の常識は、別の文化圏から来た人たちにとっては不快なこともあります。また首を振るしぐさがYESの意味となる文化圏も存在します。また同じ文化圏の人であっても、個人により個性があるのは、各国共通ですよね。

第2回の記事で、患者さんの訴え・医師の発言に通訳者の考えや意見を混ぜてはいけないとお伝えしました。
ところが例外として、患者の文化的背景や習慣についての情報が、患者の診断や治療に必要であると考えられる場合、それを医師に伝えることがあります。例えば、宗教的な理由で輸血が出来ないために手術を断るかもしれないという場合や、断食の時期で日中食事が出来ないために食後の薬が飲めないという場合などです。


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世界には日本ではあまり知られていない文化や習慣が多くありますが、それらを無視するのは人権を奪う行為に等しいと言えると思います。医療通訳者は医療を施す資格もないし、外国人患者を助けていると考えるのは正しくありません。医療通訳とは、「人が人である権利が奪われる事態が起こる」のを防ぐための支援をする行為、と言っても過言ではありません。だからこそ異文化理解の勉強が欠かせないのです。


通訳と聞くと日本ではエリートと捉えられがちで、実際そういう面もあるでしょう。しかし仲間たちの殆どは(たとえそうであったとしても)肩書や学歴や生活水準など何とも思っていないし、患者さんの立場に立って通訳を務めようとします。会議通訳でも商談通訳でもエスコ−ト通訳でもなく、MICかながわの医療通訳は「コミュニティー通訳」なのです。
従ってその活動は、「同じ地域に住む同じ人間同士が文化や言語の違いを乗り越えて、互いに支え合いながら多文化共生が出来る社会を築こうとする」という考え方に支えられていると思っています。


* * *


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通訳者は、通訳者自身が各種制度に精通した専門家として動くのではなく、専門家につなぐのが役割です。医療に関わる専門家や関係者の役割や仕事内容を把握することで、うまく連携をとる。そして自身が通訳に徹することで通訳の正確性が維持され、誤りを防ぐことに繋がります。医療関係の専門家や相談窓口の連絡先を知っておく事で、患者と専門家との間の架け橋になることこそ、コミュニティー医療通訳としての本望だと思うのです。


私たちMICかながわの通訳者たちは、このようなことを大切に活動を続けています。この記事をきっかけに、医療通訳という活動について少しでもご理解いただける人が増えれば、こんなに嬉しいことはありません。(終)


★「医療通訳」と「MICかながわ」について、英文でもご執筆いただきました。
こちらもぜひご覧下さい。(クリックで記事が読めます)
MIC Kanagawa and medical interpretation


MICかながわウェブサイト
公開講座なども開講中
http://mickanagawa.web.fc2.com/




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アーネストコラム「酒酒落落」医療通訳者 アビー・ニコラスさん 第二回「一般通訳と医療通訳の違い・通訳の際に気をつけておくこと」

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年7月22日

2、一般通訳と医療通訳の違い・通訳の際に気をつけておくこと


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医療通訳ということは最低2言語以上に堪能で、しかも医療用語や表現にも慣れていなければなりません。そこには「語彙・話す・聴く・読む・書く」の五つの能力に加えて、言語を超えた通訳能力が必要です。
その能力とは何か、例を挙げてみます。これは、一般的な通訳と医療通訳との違いともいえることです。


MICかながわの医療通訳は単体で活動し、活動場所は病院の診察室や薬局です。そして通訳を必要とする対象も一人です。対象となる患者さんは医療知識を持っていない可能性が高く、加えて病気をお持ちだということで難しさは増します。いかに手さぐりでコミュニケーションをとっていけるかが重要になってきます。


では実際に医療通訳を行なう際、どのようなことに気をつけているかというと…。


仮に、患者さん一人と医療従事者と通訳者の三人で診察が進められるとします。通訳者は患者さんの発言と医師の発言の両方を通訳する、つまり一人で二役を務めます。そこでまず大切なのは内容が正確であること、それを最初から最後まで維持するということです。


具体的には順次通訳していく方法(逐次通訳)をとり、同時通訳は行ないません。逐次通訳とは、医師または患者が話している間、通訳者は黙って聴き、切りの良いところで話を止めてもらい通訳し、その後再び話を続けてもらうという方法です。


そして通訳をする際には、一人称を使います。例えば患者さんが “I think I have a fever.”と言ったら、通訳者は「私は熱があると思います」と医師に伝えます。「患者さんは『熱があると思う』と言っています」とは訳しません。
こうすることで患者さんと医師が直接やりとりしているかのような雰囲気が作られ、患者さんの精神的な自立と責任感を促すことに繋がります。


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通訳者にとって、元の文章の編集や自分の考えを反映させることはタブーです。思ったことを足したり引いたり、変えたりしないというのが鉄則です。
加えて、誤解され易いことばや表現は避けるようにします。通訳者は複雑な構文や言い回しは使わず、それでいて正確性を失わずに通訳出来るよう訓練しています。表現に多少の不自然さがあっても、誤解を生んで何度も聞き返したり、やり直したりするよりはずっと良いためです。
例えば “It isn’t.”と言うのではなく “It’s not.” を使う、“You aren’t going to ….” ではなく “You’re not going to ….” と言う、それにより肯定か否定の紛らわしさを減らすことが出来ます。そんな風に分かっていても実際にはなかなか出来ないものなので、普段から訓練や練習を行なっています。


通訳者は基本的な医学知識をより多く持っている方が、患者さんに分かり易い言い方が出来るのは当然のことですが、その一方医療の事は医師に任せるのも当然です。通訳者が医療の専門用語ばかりを言い並べても肝心の患者さんが理解出来なければ、それは通訳者の自己満足となってしまいます。誰のための通訳なのかを常に念頭に置く事が大切なのです。 (続く)


★「医療通訳」と「MICかながわ」について、英文でもご執筆いただきました。
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アーネストコラム「酒酒落落」医療通訳者 アビー・ニコラスさん 第一回「医療通訳という活動と「MICかながわ」」

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年7月15日

アーネストとご縁が繋がった方々がそれぞれの視点で自由にテーマを設定・執筆いただく連載コラム「洒洒落落」。第21回は医療通訳、という少し特殊な分野でご活躍中のアビー・ニコラス・フリューさんにご登場いただきます。


〜プロフィールご紹介〜


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Abbey Nicolas FREW (アビー・ニコラス・フリュー)


‘外国語が出来れば誰でも国際人’をいう考え方や表現に真っ向から逆らい、言葉の背後にある異文化の妥当的理解がむしろ大切だと信じる4か国で育った自称「地球人」。
横浜市在住期間が長くなってきたが、意識としての故郷はいつまでも米国カリフォルニア州ロスアンジェルス市。
元スポーツ選手からプロの舞踊家に転身後、事故で3年近い医療手術と治療の入院・療養生活を体験。その後20代半ばで教育関係に再転身と同時に再び外国生活を一時的に始めるが、日本語研究の傍ら語学教育、通訳、翻訳などを続ける内に横浜に定住(もはや神奈川県横浜市は第二の故郷)。
現在、MICかながわとAIDSネットワーク横浜でボランティア活動を続けながら、東京にある大学の非常勤講師を務める。又コミュニティー活動に積極的に参加する形で、より摩擦の少ない地域の国際化に貢献したいと考える。


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* * *


次々と迫る荒波を越える勇敢な心で様々な道を経て、現在は日本語の研究や教育に携わってきたニコラスさん。そんなニコラスさんが取り組むボランティア活動、「医療通訳」とはどのような仕事なのか。
今回より全3回でお届けします。


* * *




1、医療通訳という活動と「MICかながわ」


一般に病院と呼ばれるところには色々な科があります。しかし日本に住む外国人には、もちろん外国人専用科などいうものはないため、日本人がかかる医師や看護師に診てもらう事になります。


問診や治療や検査、薬の処方、さらには出産や手術などなど、当たり前のことですが医療に関する通訳分野の幅は日本人が日本語で病院にかかるのと同じ広さがあります。日本語が話せなければ医師に自分の症状を訴えることもできないし、医師や看護師、検査技師や薬局の人の説明も理解することができません。初めて病院にかかるとすれば、問診票の質問に答えたり、○や×を付けたり、既往歴や家族歴やアレルギーの有無などを記入する作業もありますね。また、カルテを持ってどこの何番窓口に行って順番を待てば良いのか、何の検査をするのかも、分からないことが多いのです。


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そういった外国人の方をサポートするひとつに、「医療通訳」があります。


通訳者は日本語ができない患者さんの言葉を日本語に通訳して医療機関側の職員に伝え、その逆も行ないます。通訳は病院の受付から始まり、薬局で患者が薬を受け取り、代金を支払うところまでが含まれます。


通訳者は病院の職員ではないので、給料や交通費は病院から支給されずボランティアです。余命などの告知や死の現場など、難しい通訳は精神的な負担も大きく、病院で知らないうちに何かに感染してしまう危険もあります。つまり、医療通訳に従事する者は、経済的・精神的・肉体的な健康が求められます。


そんな通訳者たちの管理・派遣を行なっている団体が、特定非営利活動法人「MICかながわ(正式名は「特定非営利活動法人多言語社会リソースかながわ」)」です。私も医療通訳者のひとりとして、ここに在籍しています。


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MICかながわは多言語共生者に向けて「『ことばの壁』をなくそう!」をモットーに、言語や文化の違いによる壁をなくすことで、誰もが安心して医療などの公共サービスを受けることができ、活き活きと暮らせる社会の実現を目指している団体です(一部ウェブサイトより抜粋)。


2002年4月の設立後、色々な認定や承認を受け、現在までに約40近くの医療機関と協定を持ち、通訳派遣事業を行っています。登録通訳者は約150から200名おり、10言語の班に分かれています。日本人も外国籍人もいます。日本人には移住経験のある人もいる一方、日本から出たことがない人も、さらには日本に帰化した元外国籍の人もいるなど様々です。皆それぞれ別の生計手段を持っていて、通訳は食べるための手段ではありません。


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ミーティング風景


事業内容としては、主に医療機関で日本語での問診や治療が受けられない人たちに通訳を提供します。MICかながわは医療機関以外にも通訳を派遣していますが、ここでは医療通訳のみに限ってご紹介したいと思います。(続く)


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アーネストホームのウェブサイトがリニューアルオープン致しました。

  • ABOUT US
  • 2013年7月08日

梅雨明けし、いきなりの猛暑となっていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本格的な夏を迎えると同時に、アーネストの住宅も続々と完成を迎えております。


「自由設計」を掲げ、世界にたった一つしか存在しないオーダーメイドの住宅を建築しているアーネストグループですが、中でも施工を担う「アーネストホーム」は、グループの中でも最も歴史の長い会社です。


ウェブサイトに関しても長らく同じ仕様となっておりましたが、この度、大幅な改変を加え、リニューアルオープンいたしました。


アーネストグループは、設計・施工・リノベーションなど、工程により担当する会社が分かれております。


会社の歴史が長いぶん、皆様に検索していただきやすい「アーネストホーム」のウェブサイトだからこそ、知りたい情報に迅速に、的確に辿り着けるよう、トップに「アーネストアーキテクツ(設計)」「アーネストホーム(施工)」「クラフトスピリッツ(リノベーション・リフォーム)」の各ウェブサイトへご案内するページを設けました。


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アーネストの作品をご体感いただける現場案内の予定を紹介する「現場案内情報」も新たに設置しています。




そして、アーネストホームのウェブサイトには、事例紹介やサービス紹介に加え、着工時に現場に取り付る「現場LIVEカメラ」の詳細もご紹介しております。


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ページのトップ。スッキリと見やすく、動作性の良いページ作りを心がけました。


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24時間、パソコンやスマートフォンから現場の状況を確認できる「LIVEカメラ」の詳細をご紹介。着工時にすべての現場に取り付けを行なっております。


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「専用住宅」「集合住宅」「商業施設」ごとに実例をダイジェストでご紹介する、事例紹介ページ。


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設計がおおむね完了後、施工の契約から竣工・アフターフォローまでの流れを、写真付きでご案内しています。具体的な流れを知っていただくことで、より鮮明に住まい完成への道をイメージいただけます。




内容もデザインも新しくなった、アーネストホームのウェブサイトは以下のアドレスよりお越しください。
https://earnest-home.jp/


もちろん、スマートフォンやタブレットでもご覧いただけます。
皆様のご訪問をお待ちしております。




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アーネストコラム酒酒落落 アムスタイル代表・清水克一郎さん 最終回「くせにする、ということ」

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年7月01日

“それはあなたと私のよう
遠く離れて時の波間を漂い続けている
見知らぬふたりのように
僕たちは闇夜を渡って行く2隻の船
そして僕たちは笑い合う、これで良いねと”


これは1979年にバリーマニロウが歌った「Ships」という曲の歌詞です。
父と息子の愛を綴った詩ですが、強い愛で結ばれた関係、それは男と女でも、古い友人でも、母と子でも同じです。信じているからこそ、離れていられる。時には分かれて生きることを選択することもあるのです。
ともだちの少なさが自慢の僕ですので、大切にすべきことを心して生きて行こうと思う、ちょっと忙しい日々です。


* * *


「子供の手」


5才の長男がピアノを習い始めて半年が過ぎました。
僕が教えたことは鍵盤を強くしっかりと弾いて良い音を鳴らすこと。それだけです。はじめのうちは大丈夫かなと思うほどたどたどしかったのですが、気がつけば最近は左手で弾く三声の和音が男の子らしくガンガンと響いています。さすが我が息子と酒のつまみに悦に入っている今日この頃です。まあ、弾いているのは「こぐまのマーチ」なんですけれどもね。


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何はともあれ、親心としては上手くなくてもいいからせめて10年はレッスンを続けて欲しい。子ども時代に覚えた自転車や水泳の感覚が50年経っても失われないように、楽器のひとつくらいは体幹に覚え込ませて欲しいのです。近い将来のお勉強の成績も気になりますが、まずは始めたピアノが息子の人間力の礎になるまでは続けて欲しいと思っています。




「勉強の季節」


さて、梅雨の季節も終わりに近づき、僕のコラムも最終回ということで清々しい話題をと1週間考えましたが、ここから先は日々の反省文となります。悪しからず……。


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コンピューター科学者のマーヴィン・ミンスキーがインタビューの中で、「科学の歴史を振り返ってみると人間の叡智というものは“個人知能”によってもたらされている」と述べています。裏返せば、集団の知能は間違え易い、時には新しい可能性を抑圧してしまうことがあるという、身につまされる話です。


僕はアムスタイルは優れた個の集団でなければならないという志を掲げてやってきたのですが、最近ではミンスキーが言う間違え易い集団になっているのではないか。僕がいくら声高に叫んだところで、忙しさにかまかけて、楽な道を選択する平凡なチームになっているような気がしているのです。


教育下手の社長らしく無責任に言えば、この状況を打開していくには、個々人が勉強するしかありません。ただし学業とは異なり、相手を思いやることも仕事だと認識することが大切です。


僕らが作っている、高級品に類するキッチンや家具は、人間の手数以上には製造することができません。それであれば職人たちが働きやすいように、図面や情報を整理する。締め切りは守る。さらに職人の仕事の限界点はデスクワーク中心の僕らよりも早いことを知り、優秀なサポート役となる。
こんな分かりきっていて簡単なことがなかなかできない。会社らしいルールを作ってみてもうまくいきません。


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アムスタイル福岡ラウンジ


そこで行き着いたところ。アムスタイルに「勉強の季節」がやって来たと思うことにしました。振り返ってみれば今までも逆張りこそ我が生きる道と突っ張ってきたのです。世間が忙しい今こそ、勉強を重ねて、もう一度強いアムスタイルを作り直す時期がきたようです。


仕事に役に立つことは「くせにする」。「くせになるまで繰り返す」。


アムスタイルの将来を楽観しつつ、予定よりも早く転換期が来たんだと考えることにしました。




「愛ママ弁当」


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とりとめのなさついでに、最後は子供のお弁当のお話。


遠足やら遠出の散歩での子供たちの楽しみはお弁当です。そして帰宅した子供の「全部食べたよー」という言葉がママには何よりのおみやげのようです。こうして写真で眺めてみると色彩感覚もなかなかなもの。こんなお弁当のシーンが子供の記憶に積もり積もって、将来は年老いた親を大切にする大人になって欲しいと願うのですが。まあ注いで愛情が帰ってくるなんて甘い話はないですよね。


このコラムを通して思ったことは、仕事も子供も愛情をいっぱい注いで育てようということです。でも月並みですが、見返りは求めないように心がけなければいけないと思います。


* * *


連載も、いよいよ最後になりました。


コラムへお誘いいただいたアーネストスクエア株式会社の村木社長、内心ヒヤヒヤだったのではないでしょうか。ありがとうございました。締め切りは守るものと言いながら守れない僕を温かく支えていただいた広報の木下様、大変ご面倒をおかけしました。


そして最後までお付き合いいただいた、読者のみなさま、心より御礼を申し上げます。




amstyle(アムスタイル)


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アーネストコラム酒酒落落 アムスタイル代表・清水克一郎さん 第三回「負けない日本になろう」

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年6月24日

「負けない日本になろう」


まずは手前みそな話から。


アムスタイルは今、史上最高の忙しさで、おそらく来春まで走り続けるような感じです。景気の影響もあると思いますが、でもおそらくこの5年間変化し続けた結果だと、たまには信じてみようと思う今日この頃です。


そんな日々、仕事とは何の脈絡もなくギターを2台手に入れました。それは五十男の手習いではなく、今こそ本格的に弾いてみようという決意です。1台はマーティン社の代表的なアコースティックギター「D-28」。もう1台はフェンダーUSAの「テレキャスター1958年モデル」、こちらはエレキギターです。いずれもスタンダード中のスタンダードと言えるモデルです。学生時代は安価なコピーモデルを買ったり、どうしても本物が欲しくなると必死にアルバイトをして手にいれたものです。お金がなくて一度は手にした楽器を手放してしまった青春時代へのリベンジでもあります。


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マーティン社「D-28」


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フェンダーUSA「テレキャスター1958年モデル」




>>価値ある無駄遣いなら


さてその「テレキャスター」。実は購入したままではチューニングが合いづらく、使いこなすことが難しいギターです。原因は6本の弦が乗る金属製のサドルというパーツにあるのですが(ここでは詳細は省きます)、解決策をインターネットで調べると、その問題を解消するだけでなく、さらに音も良くなるという7500円也の真鍮製の交換パーツを発見。さっそく取り寄せ、仕事疲れでショボショボの老眼と小さすぎる極小の六角レンチで格闘し取替えを完了しました。その結果、チューニングはきれいに合い、音質はツヤのある骨太なものに生まれかわりました。


大事なページを割いて何を言いたいのかとお思いの読者のみなさま。僕の趣味の話ではありますが、そこから仕事に通じる追求心、ひいてはお客様の満足度についてお話したいのです。


仕事の現場では利益や原価率といった数字が重視され、その管理の元に業務が遂行されます。これは経営指標としてそれは欠かせない要素です。そこで僕たちが日々考えていることは、「役に立つ、価値ある無駄遣いをしよう」ということ。もちろん、怠慢や不勉強による無駄遣いは許されません。
アムスタイルのように注文受注型の仕事においては、お客様の期待に応えようとした時に、計画にはないけどもう一つここを良くしよう、という視点が肝心です。ややもすれば予定行動の範囲で仕事を終えてしまう。しかしそれではアムスタイルのお客様は満足してくれません。よく見える箇所、見えないけど仕上げておきたい箇所。ものづくりの仕事には、改善点は無数にあります。
僕は担当者がここはやらなければと判断し、決断したことに文句は言いません。長い目でみればその決断は称賛されることだからです。


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実は最近、お客様の新築のお祝いで集まったご友人3人が偶然アムスタイルのキッチンのオーナーだったという話を聞きました。これほど嬉しいことはありません。毎日一生懸命やってたら僕らのファンになってくれた。それだけじゃない、そのファン同士がつながっていたのですから。




>>真似するなら徹底的に


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今年の春先、台湾に行ってきました。「見ておいた方がいいよ」という知人の紹介で、あるレジデンスの見学に行ったのです。日本で言えば超高級マンションなのですが、発想も思想も次元が違います。聞けば、オーナーは設計の前にスタッフを引き連れてヨーロッパの建築物の視察に行き、そこで膨大な枚数の写真を撮ってきて、「徹底的に真似をしろ」と指示を出したのだそうです。
ふんだんに使われた天然石の加工デザイン。アーチ状の銅貼り天井の技術。インテリアに目を向ければフィットネスがライブラリーと一体化していたり、いくつもある共有ルームでは、家具、調度品からキッチンまで、おざなりに選ばれたようなメーカー品は一切ありません。そのすべてが特注品かヨーロッパのハイブランドだけなのです。


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趣味的には賛否があるでしょう。でも日本にいるとグローバルだのボーダレスだの言葉だけが一人歩きして、何も変わっていない現実につきあたります。良いものがあれば、まずは徹底的に真似をする。本物を超えるまで徹底的にやる。それをやり続けると自分のものになる時がやってきます。発想も技術も中途半端なままで、オリジナルです、なんて言ってみても誰も見向きはしませんね。カタチや色だけでなく、そのものの生い立ちまで切り込んで真似をする。そうして言わば思想までを共有した時にグローバルに通用するモノを作ることができるのではないでしょうか。
負けない日本のスタートはそこからのような気がします。


* * *


こんなにとりとめもないコラムでよいものか、と思いながらも、次回が最終回です。飽きてもあと一回、最後までお付き合いください。


実は冒頭のギター、子供たちにグランドピアノを買ってやりたいと始めたピアノ貯金を取り崩して買ってしまったのです。どうしよう。。。




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アーネストコラム酒酒落落 アムスタイル代表・清水克一郎さん 第二回「人生は味わい深く」

  • アーネストコラム「酒酒落落」
  • 2013年6月17日

先日、家の近くにある小学校が公開されていたので、長男の来春入学に向けて見学に行ってきました。しばらく授業の様子をのぞいた後、賑やかな子供たちの声を遠くに聞きながら、誰もいない理科室で不思議な時間を過ごしました。自分が子供だった頃、時の過ぎるのがゆるやかすぎて大人になることなど想像すらできなかった時代、そして今、大事な自分の子供の進路のことさえ忘れてしまうほど、めまぐるしく忙しい毎日。
わずか5分程度の時間でしたが、40数年前と今をつないでくれた有意義な場所でした。


>>インテリアは完璧を目指さない


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感傷に浸りながらもここは仕事の癖、細部に目がいってしまいます。
グループ机の真ん中に設置された陶器のシンクではビーカーや雑巾などを洗いますが、深さがあるので子どもの身長に合わせて、前部が低く切り欠かれています。またバーナー用のガス栓はシンク前のエリアに規則正しく。デスクサイドには3口のコンセント。さらにデスクトップは広く、機能はセンターにまとめてと、キッチン作りのお手本のように良くできています。黒い天板も意匠的なポイントですね。


それにしてもこの教室はカッコいい。黒板をセンターにシンメトリーなレイアウト。前後に伸びる天井の2本の太い梁も無骨で良い。インテリアを作るのに、何でも隠してスッキリという要望が多いのですが、ちょっと雑然と好きなものを置いて、完璧を目指さない方が良い。そんなことを考えてしまう教室の風景でした。




>>必要なのは異なる価値観


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さて、最近思うこと。それは、家づくりは男女の問題そのものだということです。僕らの仕事にこのテーマは避けて通れません。しばしば離婚の原因に「価値観の相違」という言葉が使われますが、本当にそうでしょうか。そもそも結婚する時には自分にはない相手の経験や能力に惹かれてお互いを選んだわけで、まさに「価値観の相違」が結婚を決断した理由だったはずです。


家づくりのご相談を受けていると気づくことがあります。特にリフォームの場合は、夫婦はすでに長い年月を共に過ごしてきたので、その家特有の価値観を共有しています。ですが、家を作り直すとなると、過去と未来への思いが交錯するので、それぞれの価値観が強く現れてきます。中でもキッチンはその家族の役割や生活のスタイルが色濃く反映されるので、アムスタイルの宣伝文句「徹底的にカッコいいこと」だけでは成立しません。


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写真の白いキッチンは数年前にお納めした、マンションリフォームのものです。あの「理科室」によく似ていませんか。
毎朝子供のお弁当を作る時、夜遅く夫婦でお酒を飲む時、友人が集まった時、そんな日々のために素早く料理ができる環境がテーマでした。コンロは大型の5口ガスに排気量の大きい特注のレンジフード。センターに鎮座した冷蔵庫はワインセラー付きです。飲みながら料理して、左側のカウンターでは子供が勉強している。そんな毎日が形になったキッチンです。決してスタイリッシュではなくがっちりとしたフォルム。黒板の位置が冷蔵庫に入れ替わったと見れば、天井の梁型もあいまって、まさにあの「理科室」の雰囲気ですよね。




>>人生は味わい深く


では、男女の話に戻りましょう。夫婦は実は同じことを考えているようです。数ヶ月におよぶ打合せでご一緒していると、最後はいつもそう思います。でも考える順番が違う。言葉の選択が違う。だから途中で決裂しそうになることも。そんな時、あえて突拍子もないアイデアを投げかけてみることがあります。すると大抵、おふたりは声を合わせて、それは違う、時には、全然イメージと違うと言って怒られてしまうこともあります。しばしその場の雰囲気を戻すのに苦労しますが、心の中ではこれで大丈夫と思っているのです。


キッチンも家も完成するまでのプロセスが大切です。この期間が充実していないとお客様は契約をしてくれません。なので、夫婦が意見を交わしていればそれを見守る。まとまりすぎて面白みにかけてきたら、余計な口を挟んでみる。さまざまなものの見方、異なる価値観があることを施主もスタッフも共有することで、ようやく到達点が見えてきます。


この先、味わい深い人生を過ごして行くためには、このくらいの苦労はあった方が良さそうです。




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