2013年11月アーカイブ

「家」



4週間にわたって担当をさせていただいたブログですが、いよいよ今回が最終回となりました。今日は、私の本業である「子ども部屋」の枠を越えて、「家」をテーマにお話をしたいと思います。



フランスへの3年間の留学経験を経て、Vibelをオープンして10年半。

その間、日本人のお客様だけでなく、日本に住む外国人のご家族、国際結婚をされたカップルのご家族、その中には、Vibelの子ども部屋を海外で最初につくり、その後日本に赴任して、再び海外へ、と世界を転々としているファミリーも少なくありません。そんな数多くのファミリーと、子ども部屋を通じてお付き合いをさせていただいてきた中で、「家族」という概念、そして「家」という概念について考えさせられる機会も多々ありました。

今回は、その中でも特に印象に残っている、「家」についてお話をしたいと思います。


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3人のお子様のためにフランスでVibelの子ども部屋をつくり、その後チェコ赴任を経て東京にいらしたフランス人ファミリーの「家」。

まず、玄関を入りリビングルームへ続く廊下には、モノクロで撮影された相撲の稽古の写真が飾られていて、訪れた人の目を引きます。それは写真と相撲が好きなご主人が、日本へ来るたびに撮影をされたものだそうです。そして、リビングルームには、世界を転々とする中でも、この家族がずっと愛用している、リーン・ロゼの赤いソファ。世界を転々とする生活の中だからこそ、家族団らんの象徴であるこのソファーは、手間がかかっても行く先々の国に持っていくのでしょう。リビングルームには、中国に赴任した際に買い求めた様々な調度品、チェコで購入したマリオネットなどが、一見ミスマッチなように飾られているのですが、この家を訪れた人は、この家について何一つ言葉で説明されなくても、ここに住む家族がどんな家族で、今までどんな歴史を刻み、現在に至っているのかが、強烈な印象となって頭の中にインプットされます。

この家族にとって、「家」とは、海外赴任先の賃貸マンションであっても、その家族がどんな家族なのかを表現する、大切な手段。この家族にとっては、自分たちらしさがない空間は「家」になりえないのだな、ということを強く感じた瞬間でした。



そんな家族の3人のお子様の子ども部屋は、当時どんな独創的な子ども部屋をデザインしようかと夢中になっていた私から見ると、いたってシンプル。でも、それぞれのお部屋がなぜそのようにデザインされているかを知って、Vibelを日本にオープンして3年目にして、初めてVibelの子ども部屋の「本質」に触れた思いがしたものです。



当時11歳だった長女は、読書が好きで、部屋にいるときはずっと本を読んでいるので、広いお部屋は必要ないと、3人のうちで一番狭いお部屋を両親が選びました。


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(長女の部屋)


ベッドの上は読書ができるようにベッドヘッドにクッションがあり、持ち物のほとんどが本!というくらい、大きな本棚がありました。デスクに座っているとき「横に棚がほしいから」という本人の希望で、デスクサイドの壁にはキューブ棚を。「賃貸なのにわざわざ壁に棚をつけるなんて」という心配よりも、子どものその時その時大切に思うことを優先させているのでしょう。


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(長女の本棚)




当時8歳の次女の部屋は、自分で衣装をつくって劇をするのが好きという彼女のために、一番広いお部屋に。一人部屋なのに二段ベッドなのは、ベッドを舞台にして、ダイナミックに劇の舞台が演出できるからだそうです。ベッドサイドにある棚は、コレクションが好きな彼女が、様々な国で集めた貝殻や宝物をディスプレイするためだそう。子どもが「飾る」ために棚を必要とする、ということが、大人になってからのインテリアへのこだわりにつながるのだな、と感じました。


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(次女の部屋)




そして当時5歳の長男の部屋には、一番目立つところに背の低いシェルフがあり、このシェルフには、恐竜が好きなこの子が、その日の気分で恐竜たちを並べるためにつくられているそうです。両親は、たくさんある恐竜を、バスケットにいれようと思っていたらしいのですが、この子にとっては、目に見えるところに並べておくことがとても大事だと、本人が希望したそうです。


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(長男の部屋)



家具のかたちやデザインそのものはシンプルでも、どう使うかということこそが「個性」なのだということを改めて感じたこの家族との出会いでした。




また、インテリアの仕事を通じて知り合いになったある家族は、日本人のご主人様とアメリカ人の奥様、男の子と女の子の2人のお子さんがいて、東京でマイホームを建てられました。

世界を旅して蚤の市で掘り出し物を見つけるのが好きだというお二人らしく、アジアを旅していて道に捨てられていた扉がお家の中に使われていたり、形も大きさもまちまちなランプや雑貨たちが無造作に飾られているのがとても素敵で、バスルームの壁のタイルは、自分たちで絵を描いてデザインして、自分たちでつくったそうです。

こんなこだわりは、誰にでも真似できることではありませんが、この家も、間違いなくほかの家族ではない、この家族にしか作ることのできない「家」です。




この2つの「家」では、「家族」という概念と「家」という概念が等しい、ということなのかもしれません。一つ一つの家族がかけがえのないものであるように、それぞれの家はその家族の「個性」を映し出すものであること。そして家族の一人一人の「個人」が日々成長し変化しても「家族」であり「夫婦」であり「親子」であるために、「家」も日々成長し、変化していく空間であること。


「子ども部屋」というのは、「家」の中ではごく限られた空間ではありますが、「子ども部屋」を通して見て感じた「家族」というものへの思いは、私にとってVibelの仕事を通じて得られた、一番の収穫でもありました。


2回目のブログでご紹介をさせていただいた、子ども部屋研究の第一人者、北浦かほる先生が、住まいをテーマにした世界の絵本の分析をされており、その中で今回のテーマに相応しい1冊がありますので、最後にご紹介させていただきます。



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(ペギーのちいさな家表紙)



1994年にイギリスで初めて出版された「ペギーのちいさな家」という絵本は、森の中でたったひとりで暮らしていたペギーという木の人形が、自分の住むところを探して旅をするという物語です。

様々な家を訪ね歩いたあと、村はずれの小さな家にうさぎと一緒に暮らし始め、いつまでもなかよく暮らしました、というお話なのですが、そのエンディングが物語っているのは、ペギーは心から気の許せる相手(うさぎ)に出会って初めて「家族」ができ、心から気の許せる相手と一緒に住む場所こそが「家」になったということです。


「家」という空間は、世界でたった一つの、その家族のためだけにカスタマイズされた空間です。その家族にしかつくれない、世界でたった一つの家は、どんなに高いお金を払っても、どんなに有名な建築家やインテリアデザイナーが設計しても、それだけでは決してできるものではありません。その家族が、自分たちはどんな家族で、どこからきてどこへ向かおうとしているのか、家族のそれぞれが自分自身問いかけることから始まるのではないでしょうか。


これから「家」を建てようとしている方々は、こんなシンプルなことですが、「家」と「家族」の原点について考えてみるのはいかがでしょうか。



4週間、稚拙なブログにお付き合いいただき、ありがとうございました。








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「子ども部屋プロジェクト」




アーネストさんとは、これまでに数多くの子ども部屋プロジェクトをご一緒させていただきました。アーネストさんとのコラボレーションは、文字通り「夢のようなお家」に「夢のような子ども部屋」を作ることなので、毎回とても楽しくお仕事をさせていただいております。今日は、その中からいくつかの実例をご紹介したいと思います。




2006年に竣工した、女の子のお部屋です。


パパの書斎から扉なしでつながる子ども部屋は、2つのベッドがブリッジでつながる、夢のような子ども部屋。


兄弟ができたら家具でお部屋を二つにわけたいというご希望があること、仲のよいいとこがよく遊びにくることなどから、当時はお子さんがお一人でしたが、2つのベッドを入れて、ジャングルジムのように立体的に遊べる空間にしました。


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こちらは、2008年に竣工した、男の子のキッズスペースです。


コンセプトは、ディズニーランドのように楽しく賑やかに、でもとてもやんちゃな男の子なので、安全面には最大限の注意をしてほしい、というご希望でした。


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キッズスペースは、個室ではなくオープンなスペースなので、窓の外からの見た目を考慮すること、吹き抜けで1Fからも見えるスペースなので、家全体の雰囲気の中に、違和感なくとけ込むスペースになるよう、アーネストさんのインテリアコーディネーターさんと打ち合わせの上、家具の高さやレイアウトを考えました。








2010年竣工の、当時中学生と幼稚園に通う姉妹の子ども部屋。


姉妹でありながら、2人の異なる個性が活きた、魅力的なプロジェクトになりました。


中学生の姉の希望は、「雑貨屋さんみたいな子ども部屋」。


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彼女が好きな雑貨屋さんのこと、好きで集めている雑貨、気に入った洋服のイメージ、インテリア雑誌の中で気に入った写真などをたくさん見せてくれて、一緒にプランを考えました。




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カーテンと、ベッド周りのファブリックは、すべてキャスキッドソンの生地でコーディネート。




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雑貨屋さんをイメージした飾り棚。

切り抜いて見せてくれたインテリア雑誌のイメージも参考にしました。




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WICの中の引き出しチェストは、すべての色を彼女自身でセレクトしました。お部屋全体はうすいグリーンの塗装ですが、WICの中だけ、チョコレート色の水玉のクロスにしました。




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一方、妹の部屋は、白を基調にした清楚なイメージ。




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ミドルハイベッドとプレイエリアがブリッジでつながっています。


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プレイハウスの下にはカーテンをつけて、隠れて遊べるスペースに。


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お姫様のような天蓋のついたベッド。


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カラフルな引き出しとドレッサー。

姉の部屋と同様に、1つ1つのファブリックは時間をかけてじっくりと選びました。




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ベッドの下のテーブルにもカーテンがついていて、想像力をかきたてて遊べる仕掛けがいっぱいの子ども部屋です。




本当に、どのお部屋も夢のような子ども部屋です!




次回、連載の最終回は、子ども部屋という枠を超えて、「家」そのもののコンセプトについて、考えてみたいと思います。








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「子ども部屋の考え方」


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日本における子ども部屋は、「勉強部屋」という意味合いが強く、就学時にはじめて子ども部屋をつくることが一般的ですが、欧米では、子ども部屋=大人と子どもが一緒の部屋で寝ないための空間ですので、基本的には子ども部屋は「寝室」で、0才から子どもは子ども部屋で寝るのが一般的です。

また、欧米では家族であってもプライバシーを重視するため、皆で何かをする「家族室」(リビング、ダイニングなど)と、個人的なことをする「個室」を非常に厳しく使い分けています。大人であっても、仕事の続きをダイニングテーブルですることはありませんし、最近流行の「リビング勉強」は、個人的なことを家族室で行う、非常に奇妙な現象に見えるそうです。東京に来た外国人の方から見ると「日本は家全体が子ども部屋になっている」、すなわち、子どもが家の中のどこで何をしていいか、どこで何をしてはいけないか、というルールが全くないまま、生活しているように見えるそうです。

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欧米の多くの国では、親は18歳までに子どもが自分の力で生きていくようにしなければなりませんから、子ども部屋は、子どもが一人で生活していくためのトレーニングの場所とも言えます。そのため、子ども部屋の管理も子どもが自分で行うことが一般的です。


ここからは、日本の子ども部屋研究の第一人者、北浦かほる先生(大阪市立大学名誉教授)の研究を引用させて、お話させていただきたいと思います。
「子ども部屋を誰が掃除しますか?」というアンケートを日本とアメリカで行ったところ、日本では、高校生になっても母親が子ども部屋を掃除していますが、アメリカでは小学校低学年から子どもが自分自身で掃除をしています。
(出典:「世界の子ども部屋 子どもの自立と空間の役割」北浦かほる著(井上書店)




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また、子ども部屋への母親の入室頻度を比較したところ、日本では「とても頻繁に入室」している割合が高いのですが、入室の目的が、世話やサービスをするためで、会話をするために入室するアメリカとは異なることがわかります。
(出典:「世界の子ども部屋 子どもの自立と空間の役割」北浦かほる著(井上書店)




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世話型のコミュニケーションを主としているため、親子のコミュニケーションが、子どもの年齢が高くなるほど低くなっており、年齢とともにコミュニケーションがUPするアメリカとは逆の現象になっていることがわかります。
(出典:「世界の子ども部屋 子どもの自立と空間の役割」北浦かほる著(井上書店)

このような欧米と日本との文化的な違いがある中で、「子ども部屋」に求められる共通の機能とはなんなのでしょうか。



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まず第一に挙げられる子ども部屋の機能は、「自律」です。英語ではAutonomy=他人にコントロールされることなく自分自身で決断ができる能力で、「自律」するには、自分自身を良く知ること、そして他者との違いを理解することの両方が必要で、その過程で大きな役割を果たすのが、物理環境のコントロールの経験で、下の表を見ても、子ども部屋の機能と自律の要因が非常に密接な関係であることがわかります。



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自律の過程でのキーワードは「一人になる経験」とも読み取れます。空間心理学の分野の研究によると、「一人」になることにより、深く考えたり、反省したり、想像力を無限に働かせたりと、「一人」になることによって得られる効果は数多くあるのですが、日本では、子どもだけではなく大人にも「一人」になる機会があまり与えられていないように思います。北浦かほる先生によれば、立派な子ども部屋がなくても、押入れの半分くらいの場所でもいいから、子どもが一人になりたいときに、自分で選択して一人になり、許可なしに誰も入ってこられない場所があることが、子どもの自律にとって大切であると主張されています。



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子ども部屋の機能で2番目に挙げられるのが、親子の信頼関係の構築です。

欧米の映画などを見ていると、小さい娘のベッドルームに父親が行って寝る前に話をしているシーンがよく見られますが、欧米では、子どもと一対一で向き合うための場所として、子ども部屋が使われています。兄弟姉妹がいると、お兄ちゃんのいる前では話せないこと、妹がいるまえでは話しづらいことなどがあると思いますが、子どもたちがいつも親のところに集まっている状態ですと、なかなか親子が一対一で向き合う時間はとれませんよね。限られた家庭空間の中で、一日5分でも10分でも、親子が一対一で向き合うことを、欧米ではとても大切にしており、小さい頃からのその積み重ねが、成長してからの親子のコミュニケーションの基礎を築くのです。



家を建てるとき、子どもの空間をどのようにしつらえるか、そこを舞台に、親子がどのようなコミュニケーションをとっていきたいのか、従来の日本的な考え方だけでなく、世界標準でどのような子ども部屋でどのような人間が育つのか、考えてみるのはいかがでしょうか。

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「プロローグ」



今週より、4回にわたりブログを担当させていただきます、
Vibel(ヴィベル)の中島です。

Vibelは、1978年にフランスで創業した、子ども部屋専門のインテリアデザインショップ。2003年に南青山にアジア初のVibelフランチャイズショップをオープンし、メインとなる商品『オーダーメードの子ども部屋』をデザインして早10年が経ちました。


アーネストホームさん設計のお客様のお宅にも子ども部屋のご提案をさせていただいており、今回こちらのブログのお話をいただいて、私がVibelの仕事に携わったこの10年間で感じた子ども部屋づくりの様々な考え方を、文章にするよい機会を頂いたと嬉しく思っております。4回にわたる連載、どうぞ楽しんでいただけると幸いです。



私のプロフィールを見ていただいておわかりのように、私はもともとメディア業界の出身で、Vibelというブランドに惚れ込んで、そのためにインテリアの勉強をしたという、変わった経歴の持ち主です。

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10年勤めたテレビ局を辞めて私が留学をした1998年―2001年頃のフランスは、少子化対策が功を奏して、EUトップの出生率に躍進した頃でした。フランスの大学院でMBAを修めた私は、日本とフランスの子育てをめぐる環境の違いに刺激を受け、子どもを産み育てることに希望を持てるようなビジネスで起業したいと考えるようになりました。そして、その頃の日本に一番欠けていたのが、子ども部屋のインテリアだったのです。





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色鮮やかなVibelの商品に魅かれて、「おもちゃ箱とかネットで販売できないかな?」という気持ちで本社とコンタクトを取ったのですが、Vibelのコンセプトの核となるのは、「家具」という商品ではなく、一人一人の子どもとその家庭環境にあわせた、理想的な子ども部屋の空間=『オーダーメードの子ども部屋』をデザインすることだと知り、MBAを取ったばかりだというのに今度はインテリアの勉強をし、Vibelをオープンしたというわけです。




「Vibelのデザイナーになれる人は、独立して事務所が構えられるくらいのデザイナーでなければ難しい」と、開業時に多大なサポートをしてくれた建築士の姉夫婦にはよく言われたものですが、Vibelのデザイナーをする上で、私が建築・インテリア業界の出身でなかったことがかえってよかったかな、と思う点も少なくありません。

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『オーダーメード』というサービスは、日本人ではまだなじみが薄いのでしょうか。
Vibelのオープニング研修で、顧客のニーズを引き出すには、できるだけ「Yes」「No」では答えられない、オープンクエスチョンで情報を聞き出すように教えられたものですが、「あなたのお子さんはどんなお子さんですか?」「理想的な子ども部屋はどんな空間ですか?」と尋ねて、自身の考えを話してくれる日本人はとても少ないのが実情です。
「AかBかCか、いくつかのパターンを見せてもらって、その中でどれがいいかを選ぶことはできるけれど、何もないところから想像することができない」というのが一般的な日本人の考え方なのではないでしょうか。


その一方、日本に住む外国人のお客様や、お子さんをインターナショナルスクールに通わせているお客様は、先ほど述べたようなオープンクエスチョンに対して、非常に理路整然とした自分の考えを話してくださいます。それも、100聞きたいところ、200の答えが返ってくるようなイメージです。
この違いがどこからくるのかな?と、よく聞いてみるのですが、欧米では、保育園でも幼稚園でも学校でも、子どもが入学入園するたびに「どんなお子さんですか?」「どのような家庭教育のポリシーをお持ちですか?」「こんなときご両親はどんな対応をされますか?」ということを毎回イヤというほど聞かれるらしいのです。それだけ、学校側も子どもの個性にあわせた対応をしてくれている、ということなのでしょう。



ですから、この文化的な違いを乗り越えて、「質問攻め」に慣れていない日本人のお客様からどうやって話を聞きだすか、という点においては、ジャーナリスト時代の「聞く技術」というものが、大いに役立っていると思っています。
新しく入ってきたデザイナーさんに「どうして中島さんはほぼ初対面の人にそんなにズケズケ質問ができるのですか?」と言われますが(笑)、「聞く技術」とは、すなわち「この人になら話してもいいかな」と思わせることで、つまりは人間として信頼してもらえるかどうかの「人間力」の勝負なのかな、と思います。


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建築やインテリアの世界というのは、その世界での知識だけでなく、私のようにいろいろな「寄り道」をして入ってくるのも、悪くないのかな、というのがこの10年を通しての私の感想です。



と、前置きが大変長くなってしまいましたが、次回のテーマは「子ども部屋の考え方」について、お話を始めたいと思います。





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