2020年2月アーカイブ

キッチン+インテリアそして今後


昨今、インテリアとキッチンの垣根がなくなってきていると感じます。数年前からドイツキッチンメーカーもリビング家具収納や洗面、洗濯をしたりアイロンがけをするユーティリティースペースの提案などにも力を入れています。イタリアメーカーに至っては、家具ブランドがキッチンブランドを傘下に収めるなど、家の中のほぼ全てのインテリアに関わることができる会社もあるようです。
有名なイタリアの家具デザイナー達がキッチンをデザインしているブランドも増えつつあります。このことはイタリアのミラノサローネやドイツのケルンメッセなどでも顕著に現れており、照明や家具、小物もキッチンを提案していく上で不可欠な要素になってきています。今後は建築そしてインテリアをより理解していくことが、キッチン+リビングダイニングという1つになりつつある空間を表現するためにとても大切であると感じます。


個人的には、アルミルモのパネル材などを建築材料として使い、壁面や建具の仕上げ材として採用することで、リビングルームとの一体感と個性を出すことに面白さを感じています。また、私の好きなレトロやクラシックデザインを自分流にアレンジして、ちょっとユニークでジェンダーレスな一味違うキッチンにも挑戦していきたいです。その為には四方にアンテナを張って色々なことに興味を持ち、吸収していかなければと思う今日この頃です。


上記の他に、これからの目標の1つにドイツメーカーにおける商品開発があります。今まで、ハイブランドからミドルクラスまで9つのキッチンブランドを取り扱い、約20年間で300以上のキッチンを納めてきました。メーカーから与えられた部材を駆使して、自分らしい組み合わせを模索しプランすることも楽しい仕事ですが、たくさんのブランドを経験してきたからこそ、それぞれの良い部分を取り入れて新商品の開発やカタログ、プランナーブックなどの制作に携わり、より魅力的なブランドを作っていきたいと考えています。自分で新しい機能のあるキャビネットを企画したり、プロダクトデザインを得意とする建築家やアーティストに新しい扉デザインを依頼したり、斬新で面白いハンドルや小物などを世界中から見つけてきてキッチンに取り入れる事もまた興味深い仕事の1つです。
「こんな物があればいいなー」と長年思い描いてきものがキッチンデザイナー兼メーカーの一員として実現できたら、それが私の集大成となるでしょう。


キッチンビジネスをスタートした時は、自分の好きな商品を、自分がベストと思った場所で、自分が信頼する人たちと一緒に仕事することが目標でした。今は、自分が見たことのない商品を、自分が経験したことのないフィールドで、自分が尊敬する人たちと一緒に作り上げることができればと思っています。そこに到達するまでは、まだまだ時間はかかりそうですが諦めず日々精進していきたいと思います。


1月20日から4回にわたり、私のつたない文章にお付き合いいただきありがとうございました。本年4月に開催されるミラノサローネではアルミルモも出展して私も参加しております。サローネに来られた際には是非アルミルモブースにもお立ち寄りください。


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壁面と建具にアルミルモの突板材を採用し男前な印象に


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リビングにもキッチンと同じ扉材のオリジナル収納とグリーンを


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5mの高さにウォールナット扉材を建築壁として表現


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沢山の種類の面材に個性的な照明や家具を合わせて




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キッチンプランニング


特にドイツキッチンだからということではありませんが、私がプランニングする際にいくつか心掛けていることがあります。


一つ目は、レイアウトへのこだわりです。他の人のレイアウトと何がどう違うのか、感性的なものなのでなかなか説明が難しいのですが、簡単に言えば、外から眺めて内から使って楽しいワクワクキッチンを目指しています。例えば最近多いリフォームの場合、間取りから変更し、今まで使ってきたキッチンをガラッと違う形で提案したりします。パントリー収納を取って一つの空間にしたり、キッチンの中にダイニングテーブルを組み込んだり、いらない壁や収納を取りはずして外の緑が見えるようにしたり。できるだけ効率良くスペースをキープしながら、みんなで料理しておしゃべりして、時には一人で物思いにふけることのできるキッチンをプランします。
個人的には、限られた空間や色々な条件があるスペースを考えるのが大好きです。パズルのようで楽しくて、これだ!というプランに到達したときにはアドレナリンが出ます。


二つ目は遊びのスペースを持つことです。もちろん収納量などを考慮し難しい場合もありますが、キッチン空間のどこかに、ちょっとした魅せる場所を持つことをおすすめします。私が壁一面にぎっしり収納をプランすることは比較的少ないです。吊戸棚の上部を空けたり、飾り棚をつけたり、ヨーロッパのクラシックデザインに不可欠なピラスターやモールディングなどをプラスして置き家具のようなキッチンをデザインするのが好きです。
と言いながら天井目一杯まで木目を連結させて扉の美しさを見せたりもしますが、その場合は両脇のスペースを空け、何もない空間を作ります。一見無駄と感じる場所が私の目指すインテリアとしてのキッチンには、あえて必要であると感じます。アルミルモの場合は扉の種類がモダンからクラシックまで豊富で、他社と比較すると個性的な「濃い!」デザインが多いため、建築的にも効果的に空間が見えるように良い塩梅を意識してプランしています。


最後に、私流のキッチン寸法黄金比にこだわります。図面を描きながら天井高や窓とのバランスも見て、できるだけ美しくなるように幅だけでなく高さも考えながら扉を割り振っていきます。ちなみに、私は70cmや75cm幅をあまり好みません。なんとなく違和感を覚えます。100年以上の歴史を持つドイツのシステムキッチンでは60cmや90cmを基本としてキャビネットだけでなくビルトイン機器も作られています。この完成されたモジュールシステムが私のプランにも大きく影響しています。収納力を考えて扉寸法を決めるというよりは、今までの経験値に基づき、自分の中にある私流黄金比を駆使してキッチンをデザインするようにしています。
このようなこだわりの上に私のプランニングスタイルができ、現在に至ります。


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リフォーム:パントリーを潰してリビングと一体化。既存窓を生かして遊びの空間+光を取り入れたキッチン


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ショールーム1:クラシックデザインの場合は特に飾り棚やタイルの割合などのバランスを意識


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新築:クローズとオープンの良いとこ取りプラン。2色の扉と3種類の高さで動きを付けたキッチン


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ショールーム2:キッチンの外からの目線を意識して、背面収納とアイランドの扉寸法を私流黄金比で設定


次回は私が目指すキッチンと今後についてお話いたします。




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