雑誌「モダンリビング」の掲載終了ついて

雑誌「モダンリビング」の掲載終了ついて


弊社は建築インテリア雑誌『モダンリビング』に1992年8月に発売されたNo.84ではじめて掲載を行い、記念すべきNo.100から2019年8月に発行されたNo.246まで途絶えることなく掲載を続けて参りました。
ですが、先日10月7日に発売されたNo.247に当社の掲載はございません。モダンリビングは定期購読されている方も多くいらっしゃる雑誌ですので、お気づきになられた方もおられると思います。
今回、弊社がモダンリビングへの掲載を行わなかった経緯についてご説明をさせていただきます。


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左:モダンリビングNo.84の表紙
右:モダンリビングNo.100の表紙



発端は2019年4月に発売されたNo.244の194ページに掲載されているリノベーションの記事です。
こちらの作品、新築時の設計はアーネストアーキテクツ、施工はアーネストホームで行いました。2007年2月に発売されたNo.171に新築時の記事がモダンリビングでも掲載されています。
フジテレビ系列「TERRACE HOUSE」湘南編のロケ地にも使用された作品なので、ご存じの方もいらっしゃると思います。
弊社の意図はNo.244に掲載されているリノベーションの記事と、2007年2月に発売されたNo.171の新築時の記事を比べていただければお分かりになると思います。


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左:モダンリビングNo.171の表紙
右:モダンリビングNo.244の表紙


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モダンリビングNo.171に掲載された新築時の記事内容
(クリックすると大きな画像でご覧いただけます)




モダンリビングでは「リノベーション=インフィルからの全面改装」とし、「リフォーム=部分的な改装」と定義づけをしていますが、No.244で紹介されたリノベーションはインフィルからの全面改装ではなく新築時の姿をそのまま残しています。
弊社が思うリノベーションやリフォームは「建物の価値を昇華させ、新たな息吹を吹き込むこと」だと思っております。建築家が行うリノベーションやリフォームは、既存の建物の"変化"が問われるものではないでしょうか?


この件をモダンリビング編集部の方々とお話をさせて頂きました。
No.244に掲載された物件の掲載を決める際にリフォーム前の図面も写真もご覧になられていないとのことでした。掲載された写真もリノベーション竣工時に撮影された写真を使用したため、現地に出向いておらず新築時にご紹介した物件であることに気づくことができなかったとのこと。通常のプロセスとは違った空間づくりがテーマだったことも、取り上げる際に大きな要素との説明を受け、弊社が思うリノベーションやリフォームの認識と大きな差を感じました。それは、Beforeの状態を確認しなければ、その"変化"は分からないからです。


どのようなリノベーション内容だったのかを伺ったところ、下記の返答がございました。


【リノベーション内容】
・ 内装の改装
・ キッチンの交換
・ ダイニングとの間のカウンター撤去
・ バスの開口部(サッシの交換)
・ 二階の壁を取り払う
・ リビングの天井にプロジェクター埋め込む
・ 階段の手すり交換
※「二階の壁を取り払う」の正しい内容は腰窓をガラスの柵(手すり)に変更です。


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上:新築時に撮影した弊社の竣工写真(Before)
下:リノベーション後の写真(After)
(クリックすると大きな画像でご覧いただけます)
※リノベーション後の写真はモダンリビングNo.244の199ページに掲載されたものを引用させていただきました。


こちらのリノベーション内容にインフィルからの全面改装は見受けられません。大きな"変化"が無いことを認識されていたのに、リノベーション作品として紹介されたことに違和感を覚えます。
当社がつくる作品にはさまざまな思い入れがございます。こちらの作品も周囲の建造物を見せないために海に向かってV字にせり出した設計を行ないました。工事も危険を伴い、試行錯誤を重ねて完成した作品です。


建築家がどんな想いで作品と向き合っているのかをご理解いただいていると思っていただけに落胆も大きく、リノベーション前の図面や写真などのBefore確認も無く、完成したAfterもご覧になられていない状況にも、建築を扱う編集者として信頼を寄せていただけにとても残念です。弊社は長年のお付き合いがあり異を唱えることができましたが、他にも悔しい思いをされた建築家の方がいらっしゃるのではないか?今回の件は氷山の一角なのではないか?という疑念も沸いてしまいました。
また、2019年度のモダンリビング大賞にこちらのリフォーム作品がノミネートされ(現在はノミネートから除外をされています)、掲載終了との判断となりましたことをご理解いただけると幸いです。


27年という長いお付き合いがこの様な形で終わりを迎えたことは弊社としても大変遺憾ですが、今後はホームページを中心に手掛けた作品の紹介を行って参りますので、引き続き、アーネストグループをどうぞよろしくお願い致します。


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