2016.5.1

オーナーズ

永井咲有

医療法人永慈会東京事業部

ハーブと生薬の健康レストランが出来るまで

私たち医療法人が銀座カフェビストロ森のテーブルやバームクーヘン専門店をなぜ始めたか、きっかけをお話ししたいと思います。
私は現在、ウェルタス銀座クリニックと銀座カフェビストロ森のテーブル、銀座ドクターズハーブティーの東京事業部責任者をしています。私は大学卒業後、実家の医療法人永慈会に入職し両親のもとで働き、見聞きし学んできました。私自身、医療と介護の仕事に携わりこの仕事が尊き仕事であることを感じ、日々成長したいと願いながら働いています。
私たちがこの場を借りて、医療と食へいたるまでの話をさせて頂けることは大変有り難いことと感謝しています。

私たちの活動は今年45周年を迎える医療法人永慈会、永井ひたちの森病院が中心となり「心と身体の健康を目指すこと」に重点が置かれています。精神科、心療内科、内科、認知症、健康診断、リハビリ等が中心の228床の病院です。
法人の始まりは精神科単体の208床の病院で、設立は私の祖父でした。自らは外科も内科も産科も行う”何でも屋”の開業医でしたが、51歳で亡くなりましたので現法人に携わることはほとんどありませんでした。
父は患者様から慕っていただく祖父を尊敬し、祖父のような医師を志して32年間現法人の理事長を務めています。
母が経営に参加してからは約20年になりますが、初めて病院で患者様を見たときの驚きが強烈であったため、その日から父と共に人生を捧げると思ったそうです。私は二人の働く姿を追いながら成長しました。

医療法人永慈会永井ひたちの森病院

20年前まではどの病院も敬遠する重度認知症合併症や精神科合併症等の患者様が最後の望みを託して入院してくる状況でした。
当時認知症は痴呆症、統合失調症は分裂病という名称で偏見と差別に満ちていました。
現在のように情報網が発達していなかった時代には、患者様の家や遺伝、性格や人格、いわゆる血というものに由来すると考える方が大勢いましたので家族は必死に隠そうとし隔離を望んできました。
「なぜ病気になるのか」「なぜそこまで追い込まれるのか」「人間の尊厳とは」等、大いなる疑問を常に感じさせられました。ひとつの疑問を紐解けば解決すべき課題が次々と現れて多忙を極めるという繰り返しを続けています。

治療が効を奏して退院する患者様が増える一方で、家庭には戻れない、行き場のない患者様も増えてきました。そのために介護施設、障害者施設、社会復帰施設を作る流れは自然なことでした。今では全ての介護施設が揃っています。
「健康を培う運動」「人々と繋がる活動」「地域に広がる活動」を三本柱として退院後の生活支援しています。

精神科は薬が良くなり通院で改善するようになりました。
当院では早くからストレスケア外来を設け、企業やコミュニティでストレスケア講習会を開催してきました。現在ではうつを中心とした心療内科が多数を占めています。
うつは働き盛りの方や子育て中の方等、休めない方も多く罹患するため「なぜ病気になるの」から「どうすれば治るの」に病院の主旨が変化していきました。当院は食事と運動、癒し、ものの見方考え方の人間の基本的要素で治すということを推奨しています。
この考えは、未だ効果的な薬がない認知症の方にも取り入れています。

マッサージや美容一般の関わりでうつが改善したことを経験し、本格的に美容を導入しようと銀座に美容のクリニックを立ち上げました。
なぜ分野違いのクリニックを銀座に?と聞かれますが、「良いと思ったことはすぐ実行」「すべてをご縁と考える」という両親の方針が今では法人経営の大きな基本方針の一つとなっています。又わが法人の理念は、自らの実践を通し「人々の健康と尊き仕事のためにまごころと誠意をもって働く」ことです。
人間の美しさは正常な心の働きが伴わなければ輝かないことを精神科を通じ学んできました。
そのために体に溜め込まないデトックスを中心としたハーブと生薬のレストラン&カフェを作ることにしました。子供が安心して食べられるもの、自らも安心でおいしいものを食べたいという思いで無添加の手作りバームクーヘンを作りました。この取り組みは障害者の自立支援へと繋がっています。

銀座カフェビストロ森のテーブル
無添加の手作りバームクーヘン

日立市にある温泉水のプールやジムを備えたクリニックでは、寿命力アップという体操を始め多くの健康のための体作りが考案されました。病気は気からといわれるように、それならば病気にならないための「物事の考え方」があるはずです。
心と体を動かして優しさ、前向きさ、明るさ、陽気、楽しさ、笑い等本来人間に備わっている特質を表して生きることこそ病気の予防、撃退に繋がるはずです。思いつきで決断することも度々あります。もしかすると全てなのかもしれませんがそこで出会う人々や経験は大きな意味で生きていることの証であり、時間のありがたさや一瞬一瞬の尊さを学ばせてくれます。
これからも「すべては健康のために」私たちにできる健康発信をし続け邁進していきます。

ウェルタス銀座クリニック
http://www.welltas.jp/index.html

『健康と美容を実践する』
生薬とハーブのアンチエイジング料理専門店
銀座カフェビストロ森のテーブル
http://www.ginzacafewelltas.com/

医療法人永慈会 永井ひたちの森病院
http://www.hitachinomori.or.jp/